「ゴモラ」
タイトルだけ聞くとゴジラの新しい怪獣と思ってしまうが、当然、怪獣映画ではない。
ナポリに拠点を置く新興の巨大犯罪組織カモッラの日常を描いた社会派ドラマ。
組織に入るためある儀式を受ける少年、産業廃棄処理会社の実態が実は有害物質の投棄だったことを知った青年、組織が仕切る高級オートクチュールの下請工場で働く仕立て屋、偶然見つけた組織の武器を強奪してしまった若者2人・・・等などぞれぞれの組織の人間のエピソードが描かれ最終的に関連していく。
ドキュメンタリーっぽい感じなので、妙に生々しい。
この映画があることは随分前から知っていたのだが、やっと公開。
遅いけど公開されただけでも良しとする。
不良少年が堅気の会社で働けないので、犯罪組織に入るという話があるのだが、犯罪組織も非合法なことをしているとはいえ、基本は普通の企業と変わらない。
腕っ節が強いからとか、悪いからだけではどうしようもないのだ。
ただ、堅気の企業よりも厳しいことは言うまでもない。
いわゆる見終わった後に肩をゆらせて歩きたくなるようなヤクザ映画からは程遠いものがある。
爽快感はなく、暴力シーンは容赦なく、痛快でもない。
だからこそ、リアルな感じがするのかもしれない。
これに比べると「ゴッドファーザー」はまだまだ様式美のようなものを感じてしまう。
どちらかといえば「シティ・オブ・ゴッド」に近いかな。
だけど、それがいいのだ。
監督はマッテオ・ガローネ。
子供も大人も組織の従業員のように依存しており、ここまで来ると犯罪組織も地場産業に近いものがあることを実感!
参加してます。よろしくで~す
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