2016年1月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ

« 「くノ一忍法帖 影ノ月」 | トップページ | 「ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」 »

2011年6月17日 (金)

「ナチス、偽りの楽園 ハリウッドに行かなかった天才」

Natisu 映画の悪役は、冷戦時代はソ連、最近はアラブ人だが、オールタイムの悪役はナチスだろう。
 戦後60年経過しても、戦犯が追いかけられ、悪役としての地位は不動である。
 今でもここまで叩かれるのに、戦中はもっと世間的な風当たりは強かったはず。
 当然、国際社会からの非難を避けるためには、イメージ戦略が必要だ。
 そんなわけで、この映画は、ナチスが国際社会の批判をかわすために虚飾を施した強制収容所テレージエンシュタットでプロパガンダ映画の製作を命じられたひとりの演劇人を追いかけたドキュメンタリーだ。
 音楽、映画、演劇あらゆる文化の香りに満ちたパラダイスな強制収容所……そんなものあるわけねえだろ!とツッこむのは今だからできることであって、その時代にその場所にいたら絶対にわからない。
 よく戦争映画やドラマでは「戦争はいけないことだ」と声を高らかにしている人が出てくるが、それは現代目線だからであって、当時の人に聞くと「戦争がいけないとは微塵も考えてなかった」という人が多い。
 国家規模の情報操作なのだから当然だろう。
 おそらく、今だって情報操作されている可能性が多く、その渦中にいれば何も疑問を持たないに決まっている。
 もちろん、おかしいと思っても個人ではどうすることもできないのだ。
 だから、マレーネ・ディートリッヒの「嘆きの天使」に出演していた俳優クルト・ゲロンの人生が先行きが読めなかったり、タイミングが悪かったりしても、彼の置かれている状況で精一杯の判断の結果かも知れない。
 医者を志してベルリンにやって来たクルト・ゲロンは、ナイトクラブにハマって、ショービジネスの世界に入る。
 ナイトクラブを中心として活躍していくうちに映画にも進出!
 あのマレーネ・ディートリッヒとも「嘆きの天使」で共演している。
 俳優だけでなく監督業にも進出!
 正に人生のピーク状態だ。
 ハリウッドからのオファーもあったが、それを断ってヨーロッパで活動をしていく。
 しかし、ナチスによるユダヤ人迫害が始まると、フランス→オランダへと渡り、監督や俳優の仕事を続けるのだが、ついに捕らえられ強制収容所テレージエンシュタットに送られる。
 そこで彼はナチスにテレージエンシュタットにはいかに良い場所かを宣伝するプロパガンダ映画の監督を命じられる。
 そして、映画が完成した直後、アウシュビッツに送られ処刑されることになる。
 ちなみに、翌日から処刑は廃止されるというタイミングの悪さだ。
 正に演出によっては悲劇にも喜劇にもなりそうな話だが、これが劇映画ではなく実際の話であるところに痛々しいものがある。
 あの時、ハリウッドに進出していたら、ナチス時代はすぐ終わると思わなければ、処刑があと1日ずれていれば…人生にたらればはないとはいえ考えてしまう。
 だけど、なるべきしてなったわけであり、我々は所詮未来に上から目線で観ているだけでしかないのだ。
 ただ、彼はアーティストとしての心意気があったんだろうなあ。
 そして、やっぱりナチスはオールタイムの悪役であるのは不動であることもよくわかった。

  参加してます。よろしくで~す

人気ブログランキングへ   

« 「くノ一忍法帖 影ノ月」 | トップページ | 「ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」 »

「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185540/51838719

この記事へのトラックバック一覧です: 「ナチス、偽りの楽園 ハリウッドに行かなかった天才」:

« 「くノ一忍法帖 影ノ月」 | トップページ | 「ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」 »