「デンデラ」
姥捨て山のその後を描いたもので、捨てられた老婆たちは実は生きていたという話。
雪深い山あいの小さな村では、70歳になった者は掟に従って口減らしのため山奥に捨てられる運命にあった。
70歳になった斎藤カユも山奥に置き去りにされてしまう。
死を覚悟し意識を失なったカユは、老婆たちによって助けられる。
カユと同じように捨てられた老婆たちが、ランボー並のサヴァイバル能力で生き残り、力を合わせてデンデラと呼ばれる共同体を作り、自分たちを捨てた村人への復讐を計画していた…。
ここまで聞くと、老婆を通して、生きるとは何か?をテーマにした人間ドラマになると思うのだろう。
ところが、後半はそんなものはどこかに行ってしまい、デンデラを襲った熊の退治の話になってしまうのだ。
え、どうしてそんな展開?
戸惑う高齢の客の雰囲気が感じられるが、頭を切り替えて熊とのバトルを楽しめるかと思ったら、あまりにも緊迫感のない演出と、さらには熊が、1956年の「漫才学校 第三部 ゴリラ大暴れ」のゴリラのような安っぽさ。
もうちょっと「ジョーズ」を観て勉強した方がいいと思うよ、マジで。
もし、動物パニック物じゃないからいいというのであれば、人間ドラマも微塵も描けてないから。
出演は、浅丘ルリ子、倍賞美津子、山本陽子、草笛光子…など、年配女優の佃煮状態なのだが、どれも小ぎれいすぎて悲壮感が待ったくない。
特に浅丘ルリ子は、いかにもヒロインですとばかり浮いている。
そう考えると「楢山節考」の坂本スミ子は相当気合が入っていたことを実感。
監督は「楢山節考」を手がけた今村昌平監督が父親の天願大介。
とりあえず、父親に謝ってこい!
それから、宮崎駿の息子もそうだけど、映画監督の世襲制は禁止な。
間違いなく2011年上半期ダメ映画に当確!
入場料一律千円でも精神的苦痛はプライスレスだしね。
、
参加してます。よろしくで~す
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