「ロストパラダイス・イン・トーキョー」
知的障害者である兄と二人で暮す弟の幹生は、性欲処理ができない兄のために、デリヘル嬢のマリンを招き入れる。
マリンは秋葉原で地下アイドルとして活動しながら風俗で働いており、いつかは自分だけの島(本人はアイランドと言っている)を購入したいという夢があった。
いつしか、そんな3人の妙な共同生活が始まる…。
スカーレット・ヨハンセンの出ている似たような映画があったなあと思っていたのだが、映画が始まったら集中してしまった。
これはもう想定範囲外の傑作!
正直、身障者に風俗嬢、地下アイドルという、どちらかといえば、マイナス要素が揃っている状態なのに、見終わった後に何故か暖かい気持ちになってしまう。
おそらく限りなくハッピーエンドではないけれど、どん底からほんの少しだけ浮上したところに希望を感じてしまうのかもしれない。
そして何より、地下アイドルと風俗嬢の二つの顔を持つヒロインに本当の意味で癒されるものがあり、この映画の良さの半分以上は彼女によるものが大きい。
演じている内田慈(B84-W60-H89)は舞台の人らしいのだけど、彼女の存在の大きい。
正直、滅茶苦茶美人でもないのだけど、時々美しく見えてしまうのだ。
あと、彼女の劇中のセリフ「夢を語っちゃうヤツは二流だ、一流の人は、 行動で示すもんだ」みたいなセリフに感動。
座右の銘にさせてもらいます。
身障者が出てくると、純粋とか芸術に長けているとかがよくある話なのだが、この映画はそんな庇護的なものはなく、意外に避けられている性欲処理など真っ向から見据えているのに、逆に好感が持てる。
監督は、若松孝二や行定勲の下で経験を積み、これが長編デヴューの白石和彌。
順次公開だそうだが、観のがすにはあまりにも惜しい映画なので必見!
参加してます。よろしくで~す
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