「nude」
2010年6月にAV女優の引退を発表、ここ最近では志村けんと結婚の噂でお馴染みのみひろ(B82-W59-H84)の自伝的小説を映画化。
原作は未読。
っつうかAV女優の自伝小説っぽいのは飯島愛(B86-W56-H85)の「プラトニックセックス」しか読んでない。
新潟の高校卒業後、女優になりたい一心で上京した山瀬ひろみは、渋谷でスカウトされ、みひろという芸名でヌードモデルになる。
仕事が軌道に乗れば色々な意味で露出も増えるわけで、恋人や地元にもバレてしまう。
当然、その人達が仕事を理解してくれるわけもなく、孤立してしまう。
Vシネマへの出演も増えていくが、もっと有名になるためAVに出演する決心をする…。
同じAV物でも「名前のない女たち」が企画ありきの作品で名前さえ紹介されずに起用される“企画女優”の話なら、この映画は名前で売る“単体女優”の話だ。
よく女のタレントは売れなければ脱いで、AVに出ればいいという話を聞くが、女が人前で裸になるだけでも相当な勇気がいるのに、好きでもない男性とのセックスをしている姿を晒すことがどれくらい辛いか考えれば、そう簡単なものではない。
ましてや、そこから更に上を狙おうとすると、もはや最終手段の切り札を切ってしまっているわけで、後先が全くないのだ。
さらに結婚という手段も元AV女優では、多くの人が抵抗感を覚えてしまうだろう。
この映画の中でも、恋人や親友に裸を商売にしていることがわかってしまい、孤立してしまう様子が生々しく描かれている。
何故AV女優になったかを聞くのは、エロDVDでは定番で、その後カラミというのがパターンなのだが、この映画はAV女優をテーマにしているが、AVではないので、そこらへんの心理状況が克明に描かれている。
もちろん、客観的に見ればちょっと間違っているかもと思うところもあるのだが、それは上から目線であって、当の本人はギリギリの選択をしてその結果になっていることをもっと考えるべきだし、おそらく多くの人は種類が違うだけであって同じようなことをしているはずなのだ。
真実はどうか知る由もないないが、少なくともこの映画はAV女優の顛末を描きながらも、他の伝記物と変わらない。
よくよく見ると住んでいる場所や服が売れっ子になっていくと良くなっている細かい演出も注目!
みひろの映画なので本人が本人役を演じるかと思いきや、本人は脇役で登場している。
主演は渡辺奈緒子(B80-W59-H87)。
彼女は「アウトレイジ」にも出演していたけど、美人なんだよね~。
申し訳ないけど、みひろ本人よりも遥かに美人だと思う。
共演の佐津川愛美(B82-W56-H85)が演じる高校時代の同級生との悲しい友情のエピソードは泣ける。
監督は小沼雄一。
もし男性の方でヒロインの気持ちがわかりにくい場合は、自分がホモ系の雑誌やAVに出ることを想像すれば、彼女の心の葛藤がどれくらいかわかるだろう。
参加してます。よろしくで~す
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