よしながふみの漫画の映画化。
大奥ネタは数あれど、この漫画は謎の疫病で男の数が激減し、男と女の立場が逆転した江戸時代に美男ばかり3000人(実際には800人)がいる大奥があるという設定。
当然、将軍も女だ。
男女逆転という、子供向の漫画入門書の「アイディアを出そう」という項目に載ってそうな、あまりにも安直なネタにもかかわらず、原作は予想以上に面白く、男女逆転の設定が細かくてリアリティがあり、それに伴う人々の心の描写が納得できてしまう。
今回の映画化は、男女逆転の大奥をいかにもっともらしく描くのかが気になるところで、これを失敗するとドリフのコントで「もしも男の大奥があったら」になってしまい、最後は「ダメだ、こりゃ」で終わってしまう。
物語はコミックスの1巻の徳川吉宗と水野祐之進の話が中心の構成となっている。
謎の疫病で男子が激減し、男女の役割が逆転して、、将軍も女性の江戸時代。
若い侍の水野祐之進は、貧乏な家を救うため、そして身分違いのため叶わぬ幼なじみ・お信への想いを断ち切るため、大奥への奉公を志願する。
その頃、八代将軍徳川吉宗は、不況の世を何とかするために、質素倹約と政治の大改革をしようとしている。
そんな吉宗と水野が大奥で出会うことになる…。
思った程悪くないというか、原作がしっかりしているので、まんま作ればつまらなくなるわけがない。
当然、男だらけなので、男×男の腐女子大喜びの場面もあったりするので、そっち方面の人は観て損なし。
原作の針を探すエピソードがなかった。
あれで水野の有能さと、皆の心を掴むのに残念。
あと「十三人の刺客」を観た後だと、どうしても現代ドラマっぽい絵作りに違和感を覚えてしまう。
男女逆転という異色ながらも正統派の時代劇の絵作りでも良かったのではないかと思うのだ。
徳川吉宗役の柴咲コウ(B76-W58-H83)は若干若すぎる感じがした。
水野祐之進役の二宮和也は、原作に比べると、ちょっと身長が低くて線が太いかなあ。
水野の幼なじみの堀北真希(B78-W58-H83)は当たり障りなし。
加納久通の和久井映見(B82-W57-H85)は原作がちょっとポッチャリなのでどうかなと思ったが、ちょっと太っていたのにはびっくり!
も、もちろん、役作りだと信じたい(汗)
ただ吉宗の腹心としての食えない雰囲気は掴んでいると思う。
佐々木蔵之介、 玉木宏、大倉忠義 などの美男ばかりの大奥で場違いな阿部サダヲはどうかと思ったが、実は彼が一番存在感があったし、実は個性的なイケメンに見えてくるから不思議だ。
監督は「木更津キャッツアイ」シリーズの金子文紀。
コミックスは続刊中だし、、今の江島の話は面白いので続編は不可能ではないが、個人的によしながふみの漫画の映画化は「フラワー・オブ・ライフ」を希望!
加してます。よろしくで~す

最近のコメント