「瞳の奥の秘密」
テニスの特訓中にボールが左目に当たった千晶だが、ブラック・ジャックの手術により回復する。
しかし、周りの人には見えないが、千晶にだけ見える幻の男が現れる。
どうやら、千晶に移植された角膜は、湖で殺された若い女性のものだった…。
「昌子・淳子・百恵 涙の卒業式―出発」の同時上映で、どう考えても二本立ての添え物的映画。
ブラック・ジャックを演じる宍戸錠のかっこうが原作通りとは言え、コスプレの域から出ていないので見ていて痛々しいものがある。
監督が何でも自分色に変換してしまう大林宣彦なので、「ブラックジャック」も原作とは程遠い雰囲気になってしまうのだ……ってそれは「瞳の中の訪問者」だっつうの。
前フリ長っ!
さらに全く面白くない。
それはともかく「瞳の奥の秘密」は、ちょっと珍しいアルゼンチン映画。
アカデミー賞外国語映画賞を受賞している。
刑事裁判所を定年退職したベンハミンは、25年にブエノスアイレスで起こった女性暴行殺人を小説にしようとしていた。
当時、彼の同僚が手柄欲しさに先走って誤認逮捕をしてしまい、捜査は中止になったが、被害者の夫で銀行員のリカルドは、駅で容疑者発見に執念を燃やしていた。
彼の妻を思う気持ちに、ベンハミンも再び犯人を探し始めるのだった…。
実はこれだけだったら、サイコ野郎を追いかける普通のサスペンスだが、同時進行でベンハミンとかつては彼の上司で一緒に事件の捜査に当たったイレーネとの25年越しの恋愛が描かれる。
事件の真実が明らかになるのと胸の奥にしまいこんだ恋心が復活してくる構成が面白い。
そして、事件の意外な真相という盛り沢山の内容はもちろん、アルゼンチンのお国事情も物語の深みを増している。
出演はリカルド・ダリン、ソレダ・ ビジャミル…って本国では無茶苦茶有名らしいけど、自分は全く知らない。
監督のファン・ホセ・カンパネラ。
当然、知るわけもないのだが、面白い映画は誰が出ていようが、演出していようが全く関係ないんだよね。
参加してます。よろしくで~す
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