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2010年8月15日 (日)

「おみすてになるのですか ~傷痕の民~」

1972  8月15日は終戦記念日。
 メディアでは色々な特集をする。
 TVドラマを作ったりするのは定番だ。
 ところが、その手のドラマを観ると毎回違和感を感じてしまう。 
 何故、戦争がいけないかを言っているものは多い。
 しかし、何故、戦争に至ったかは何故か明確にされていないものが多い。
 そもそも究極の外交手段にして失敗が許されない戦争は、国家をあげての一大プロジェクトのはずで、莫大な費用と、国民のマインドコントロールをしなくてはいけない。
 できれば、当時の政府だってやりたくないはずだ。
 それでもやらなくてはいけない理由が、何故か曖昧にされていることが多い。
 もちろん、表現の仕方によっては「だから戦争は仕方ない」と思わせてしまう可能性が大きく、そうならないために「戦争は人が死ぬから良くない」という方向に持っていくのが無難だからかもしれない。
 さらに、戦争を扱った映画やテレビでは、物語の中に戦争反対を唱える人が出てくる。
 大抵、その人達が主人公だ。
 自分はこれにも違和感を覚えている。
 前に戦争体験者の話を聞くことがあったのだが、はっきりと当時は戦争がいけないと思ったことはないと言っていた。
 確かに国が一丸となっている時に、マインドコントロールが徹底されている可能性は大きい。
 残念ながら、多くの映画やTV番組はそこらへんを描き切れない。
 これだったら、逆に当時のプロバガンダ映画やニュース映画を観て考えた方がいいと思う。
 戦争を忘れないためには、今が当時から続いていることを意識することも大切である。
 この映画は、現在も苦しむ戦災傷害者のドキュメンタリーだ。
 意外に知られていないことだが、国による戦災傷害者の補償はされていない。
 旧軍人、軍属はもちろん、原爆被害者にも戦争で被害を被った人々には、国の補償がされている。
 しかし、空襲で負傷し、後遺症を負った民間人である戦災傷害者への補償はないのだ。
 名古屋に住む杉山千佐子さんは、自らも空襲で重傷を負っており、国の無策に対し、補償を訴え、30年以上に活動をしている。
 この映画は彼女の活動と、日本にまだ多く存在する戦災傷害者の証言を追いかけている。
 同じ敗戦国でもドイツは戦災傷害者への補償はしているらしい。
 この映画を観る限り、日本はこのまま沈黙を続け、高齢になっている当時の人々が亡くなっていくのをひたすら待っているのかもしれない。
 正直、TV放送は無理なくらい生々しいものがあり、ドキュメンタリー映画の神髄はここにあるのかもしれない。
 当然なのだろうが、政府側からの話は全く入っていないのが残念。
 またこの映画でふと思ったのは、日本にある軍需工場に対しての防衛が何もないことで、あらゆる面で敗戦は確実だったのかもしれない。
 監督は、前にも「人間の碑」で、杉山千佐子さんを描いた林雅行。
 杉山千佐子さんは、おそらく今は94歳になっている。
 彼女の生きている間に政府が答えを出さないかもしれない。
 そして、戦争の「真実」は消えていくのかもしれない。
 我々は<わかった>気分になっている(されている)だけかもしれないのだ。

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