「レポゼッション・メン」
「銀河鉄道999」は鉄郎とメーテルが機械の体を無料でもらえる星に行く話だが、結局は機械の体より限りある命だからこそいいんだみたいな展開になっていく。
その当時はそうだよなあと納得していたが、人間ドックの結果や、体が思った以上に動かない現実を知るにつれて、機械の体が欲しいと思ってしまう。
この映画は機械の体というより、人工臓器が普及している世界の話だ。
ユニオン社の人工臓器で延命が可能となった近未来。
しかし、人工臓器は高額なため、人々はユニオン社が用意する高利のローンを組まなければならい。
滞納した場合は、ユニオン社の回収人であるレポメンが、有無を言わさず強制的に人工臓器を回収していく。
ユニオン社の腕利き回収人であるレミーと相棒ジェイクだが、レミーは妻がこの仕事に反対のためやめる決心をしていた。
最後の仕事で機器の故障がが原因の事故で気絶したレミーが目覚めると、彼の身体にはユニオン社の高額な人工心臓が埋め込まれていた。
やがて返済も滞り、ついには自分がレポメンから追われる身となってしまう…。
健康に自信がない自分としては、人工臓器欲し~と真剣に思ってしまう。
いや年老いたご両親をお持ちの人なんかもっとそう思うはずだ。
強制で無理矢理臓器回収よりも、寿命が伸びているので、細く長く金利を取った方がいいと思うし、定期的に専門店で更新しないとダメみたいな設定にしておいた方がいい…って何を真剣に考えてるんだか(笑)
生きながらにして臓器をえぐって回収する人間が、回収される側となって追いかけられるというサスペンスを楽しむべきものであって、臓器ビジネスを真剣に考える映画ではない。
主人公が何故人工臓器をつけられることになったかという謎解きもあり、これに関してはちょっと疑問なところもあるのだが、最後のオチが途中で予想はつくとはいえ面白い。
まあ細かいことはいいんだよっつうことで。
出演はジュード・ロウ、フォレスト・ウィテカー。
監督はミゲル・サポチニク…ってすいません、全く知らない人です。
人工臓器いいなあと思っていたら、劇中に好きな夢を見ることができるという「コブラ」のトリップムービーみたいな機械も出てきて、望めば死ぬまで自分の好きな夢を見ていられるらしい。
う~ん、自分としては人工臓器よりもこっちの方が欲しいと真剣に思う。
« 「逆襲!スケ番☆ハンターズ~地獄の決闘~」 | トップページ | 「プレデターズ」 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「A Film About Coffee(ア・フィルム・アバウト・コーヒー)」(2016.01.06)
- 2015年映画雑感(2016.01.05)
- 2015のダメ映画②(2016.01.04)
- 2015のダメ映画①(2016.01.03)
- 2015年日本映画ベストテン(2016.01.02)
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「レポゼッション・メン」:
» レポゼッション・メン [LOVE Cinemas 調布]
ベストセラー作家エリック・ガルシアの原作小説「レポメン」を映画化。高額な人工臓器のローン返済が滞るとレポメンによる強制的な回収が待っている…という近未来SFサスペンスだ。主演はジュード・ロウ。共演にフォレスト・ウィティカー、『X-MEN ZERO』のリーヴ・シュレイバー、『ブラインドネス』のアリシー・ブラガが出演。監督はミゲル・サポチニク。... [続きを読む]
» レポゼッション・メン [だらだら無気力ブログ]
ジュード・ロウ主演で放つSFサスペンス。 恐竜ハードボイルド“鉤爪”シリーズの人気ミステリー作家エリック・ ガルシアが企画段階から関わり、原作小説『レポメン』を書き下ろすとともに 並行して映画シナリオも自ら手掛け完成させた。 高額な人工臓器によって長寿が得..... [続きを読む]
» レポゼッション・メン [映画的・絵画的・音楽的]
『レポゼッション・メン』を新宿武蔵野館で見ました。といっても、単に、待ち合わせの時間まで2時間近くあって、うまく当てはまるのがこれしかないという理由で見たにすぎませんが。
(1)ちょっとした近未来物ではないかと思ったのですが、そうには違いないものの、かなり社会性も帯びているようです。
すなわち、この作品では、ほとんどあらゆる種類の人工臓器が作られている近未来において、それを製造・販売する企業・ユニオン社が、移植にかかる高額の費用を患者に融資しながら営業を拡大しているとされます。
ただ、他方で... [続きを読む]
コメント