「告白」
最近観た2本の東宝の映画。
これからその2本をAとBと呼ぶことにします。
Aはパンツに大麻を入れて捕まった男優の当たり役でお馴染みの最後の映画化です。
これが今年観た中では大変つまらないものでした。
主演が大きな事務所のタレントで、テレビ局が過剰な宣伝をしていても、私はこの映画を許せません。
Bは湊かなえの小説の映画化です。
Aを観にいった時に、Bの予告編を見せられて気分がブルーになってしまいました。
話は担任クラスの生徒に娘を殺された女性教師が繰り広げる復讐劇です。
タイトルから考えると、延々と話しているようですが、その通りです。
ほとんどくっちゃべってます。
それぞれの登場人物の違う目線によって真相が明らかになっていく設定です。
単純なアクション映画でもないし、説明過多な映画でもありません。
相当な集中力が強要されます。
義務教育ではないので、わからない人は置いてかれます。
だけど、大変面白いです。
最後まで目が話せません。
最初の娘を殺された女教師の告白から引き込まれます。
演じている松たか子(B85-W59-H85)の淡々とした演技が凄まじいです。
監督が「下妻物語」や「嫌われ松子の一生」の中島哲也なのでポップなイメージ映像を期待してしまいますが、そんなものは皆無です。
フラッシュバック的にショッキングなイメージ映像が使われています。
映像も青みがかっており、北野ブルーがあるなら、これはもう中島ブルーといっていいでしょう。
はっきりいって、へたなホラー映画よりも怖いです。
見終わった後に爽快な気分には全くなりません。
ですが、間違いなく今年の映画では上位に来ることは間違いがありません。
共演は岡田将生、木村佳乃(B81-W58-H83)ですが、木村の弾けた演技も凄まじく、松たか子との2ショットは、迫力満点です。
私は個人的に頭が悪いのに自意識過剰な中学生が大嫌いです。
この映画は中学生に対して容赦なしのところがいいです。
R-15なので、中学生は観ることが難しいかもしれません。
しかし、この映画こそ中学生に観てもらいたいです。
この映画を観て命の重さを知ってもらいたいわけではありません。
ちょっとでも気分がブルーになってくれれば幸せです…なんてね。
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☆仕事を定時で終え、近所のプールに行き、サウナに入り、イオンモールに行き、フードコートで食事をして、レイトショーで映画を観てくるという充実した一日でした。
明日も仕事があるので、このレビューは短信で、ごめんなさい。
でも、みんなに評価の高いこの作品だが、私にはそれ程でもなかったので、短信で充分だ。
◇
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