「フローズン・リバー」
新居の購入費用をギャンブル依存症の夫に持ち逃げされた白人女性と、夫に先立たれたあと、幼い子どもを義理の母に奪われているモホーク族の女性。
偶然知り合ったシングルマザー二人が、車で凍ったセントローレンス川を渡り、カナダから不法移民をアメリカに密入国させるという危険な裏の仕事に手を染めていく…。
「母なる証明」のモーレツかーちゃんも凄かったが、この映画も負けていない。
家族を守るため何でもやってしまう。
物語は淡々と進んでいき、二人のシングルマザーは立場さえ違うとはいえ、守るべきもののために戦っていく。
その姿はハードボイルドな雰囲気が漂っている。
犯罪にどっぷりはまっているのに、置き去りの子供を拾いにいき、死んでいるかもしれないのに「冷たいままだと(母親に)返せない」と言って冷たくなった赤ん坊を暖めているエピソードには泣けた。
結局、どん続状態なのに母親の感情は強く残っており、だからこそ最後の白人女性の決断が心に響いてしまうのだ。
監督のコートニー・ハントは、これが初長編監督だそうな。
モホーク族の女性が映画評論家のおすぎに似ていると思ったのは自分だけ?
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「フローズン・リバー」★★★★
メリッサ・レオ、ミスティ・アップハム、チャーリー・マクダーモット主演
コートニー・ハント 監督、97分 、
2010年3月27日公開、2008,アメリカ,アステア
(原題:Frozen River )
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>モホーク族の女性が映画評論家のおすぎに似ていると思ったのは自分だけ?
むしろもう一方の主演女性が倍賞美津子氏に似ている気がしてきました。
投稿: タニプロ | 2010年4月 9日 (金) 02時49分