「ビッグ・バグズ・パニック」
その昔、CGが普及していなかった頃のSFは予算と知恵が全てで、いかにそれっぽく見せるかが演出の腕の見せ所だった。
痕跡だけを残して徐々に姿を見せていく描き方はそんな工夫から出てきたものかもしれない。
一方で、どう見ても作り物っぽいクリーチャーが出てきてもおかまいなしのB級SFも多数あったわけで、それでも公開されているし、何故かそのチープさは心に残ってしまうのだ。
二本立て興行だった頃は、メインの作品と同時上映で必ず一本は低予算の映画があった。
だけど中にはメイン作品より面白いものもあったりする。
これは昔の映画の醍醐味だろう。
この映画は、そんな昔のB級SF映画を思い出させるものがあり、懐かしいものがあった。
あえて制作側もそれを狙っているのだろう。
話だって巨大な虫が襲ってくるという単純明快な話で、出演者も監督も知らない人ばっか。
肝心な虫も映画用に造形したものでhなく、普通にいる虫が大きくなっただけなのだ。
ただ、さすがにVFXが発達しているので、昔のような安っぽい特撮ではない。
話がしょうもなく、まあ狙っていると思うし自分も久しぶりだったのでありだと思っている。
この映画を観て、昔のB級SFは特撮に金がかかっていないからできが悪いのではなく、演出の力がないからだと改めて認識した。
この映画は思った以上に面白いんだけどね。
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