「BANDAGE バンデイジ」
90年代のバンドブームに結成された新人バンドの顛末を描いた音楽映画。
もちろん、「勝ち抜きエレキ合戦」ではなく、「イカ天」のあった時代の話だ。
個人的には「イカ天」よりも「エビ天」が好きだったんだけどね。
ちょっと前の話というと昭和の時代の話が多いのだが、もう90年代の話が一昔になてしまったのには驚きだが、確かに今年は2010年であることを改めて実感。
90年代はバブル絶頂期とまたちょっと違った雰囲気があり、まだまだ携帯電話の普及率が低い。
だって当時スキー場の連絡手段がトランシーバーを使っていたくらいだから。
さすがに監督が音楽プロデューサーの小林武史だけあって、音楽業界の描き方が妙にリアルで、夢は売っているが、売っている側に夢がなく、音楽が好きだという自負だけで仕事をしている人々には生々しさを感じる。
演じるのをあきらめて、マネージャー等の裏方で働いているのがありそうだ。
脚本・プロデュースが岩井俊二のせいか手持ちカメラが多くて気持ち悪いところもあるが、「リリイ・シュシュのすべて」ほどではないので助かった。
いや、本当に気持ち悪いし、ハンディカメラ=リアルではないので三脚使うか、ステディカム使って板下さい。>岩井系映画の皆さん。
話は説明的なセリフとかはなく、それぞれの画面から情報を読み取って構築していかなくてはならないため、相当集中力が要求されるので、主演がKAT-TUNの赤西仁だからという理由でテレビ感覚で観ていると話についていけなくなる可能性は大きい。
自分もちょっとへこたれそうになったが、北乃きい(B80-W61-H81)が演じるバンドのマネージャーの話のエピソードが面白く、特に後半の彼女の友達のマネジメントの話から俄然面白く、またその友達の歌も意外に悪くないのだ。
その他の出演では、岩井俊二の映画では頭を坊主にさせられたりしてかなり厳しい役の伊藤歩(B82-W60-H80)の意外な美脚にときめいてしまった。
あと、斉藤由貴(B86-W59-H86)が、ほのぼのとして一服の清涼剤になっている。
バンド物なので「NANA」みたいなものを期待していくと全く違うので注意!
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初めまして。ヤフー検索から来ました
赤西ファンなので映画の内容が叩かれたりもしているのが気になっているのですが、こちらを読んで安心&納得しました
わかりやすい映画を期待していくと全く違うので裏切られたような気持ちになるんですね。
気になるのは赤西の演技etcなのですが、総合的に見て、映画の世界を壊したりはしていませんでしたか?
彼自身もとてもわかりにくい人なのですが、映画に嵌まっていればいいな、と思いまして。
厚かましい質問すみません。もしお時間あればよろしくお願いします。
投稿: とも | 2010年1月17日 (日) 09時51分
>ともさん
自分は赤西君のことはよく知らないのですが、この映画では違和感は全くありません。
彼に合わせたキャラ設定をしているのかもしれません。
映画の中ではチャラい感じなのですが、これは物語的に理由があって、それがわかると納得できてしまいます。
もちろん、人によって感じ方はそれぞれなのですが、この映画の赤西君は映画の世界を壊している感じはしませんでしたよ。(あくまで個人的な感想です)
投稿: 管理人 | 2010年1月17日 (日) 16時39分