「パンドラの匣」
生誕100年ということで、太宰治の映像化が多い。
太平洋戦争の終結直後、結核を発症した青年が入った山の中の療養所には、個性的な患者とスタッフががいた…。
太宰治の同名小説の映画化。
監督の冨永昌敬は「パビリオン山椒魚」が死ぬほどつまらなかったので、全く期待していなかったのだが、思った以上に面白く、太宰治=暗いというイメージを払拭してくれる。
「やっとるか」
「やっとるぞ」
「頑張れよ」
「よーしきた」
療養所でつかわれている言葉がシュールで、妙な明るさを作り出している。
映画が終わっても頭にこびりついてしまい、思わず普通の生活で使ってしまいそうだ。
しかし、一方では診療といっても必ずしも直るものでもなく、常に死が隣り合わせであり、何ともいえない怖さと切なさが、ひしひしと伝わってくるのだ。
この絶妙な雰囲気がこの映画の最大の魅力だろう。
主演は染谷将太。
共演は、仲里依紗(B87-W59-H89)、窪塚洋介、ふかわりょう、小田豊、杉山彦々、ミッキー・カーチスなど個性的な面子なのだが、何といっても人気芥川賞作家の川上未映子(B79-W56-H77)が出演が注目で、良い雰囲気を出している。
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