「カールじいさんの空飛ぶ家」
我が家に大量の風船をつけて旅立つ老人!
目指すは亡き妻との約束の場所だ!
予告編を観た時に多くの日本人が思い出すのは風船おじさんだろう。
今、日本では自称プロサーファーのおかげで、サーファーのイメージが大変悪くなっているが、風船で空を飛ぶと聞いただけで良いイメージがないのも仕方ないだろう。
ピクサーの新作は残念ながらあまり面白くない。
最初の老人が子供の時代から妻が死ぬまでの見せ方は泣けるので、これは傑作の予感!と思っていたのも束の間、徐々に失速していく。
一緒に旅をする少年、いきなり出てくる少年時代の英雄、話す犬などの登場の仕方が、一応伏線はあるもののあまりにも唐突なのだ。
そもそも風船で家を飛ばすことそのものがファンタジーなので、それが気にならない勢いかもっともらしさが必要だし、もっと言うなら亡き妻との約束の場所へ行く何が何でもの気持ちが描ききれていない。
あと、最後の飛行船のアクションも無理やりすぎて不自然な感じがした。
しかし、それでも老人の動きのリアルさとか、同一人物の子供から年寄りまでの変化の自然さ、空中の浮遊感などの描き方はさすがで、普通になら水準が高いのだが、ピクサーのアニメと考えるとどうしても求める物が高くなってしまうのだ。
だからこそ自分的には大変惜しいのだ。
老人と一緒にに旅する少年がアジア系っぽく、そういえば何となく「グラン・トリノ」を思い出させる。
ディズニー/ピクサー初の3Dなのだけど、「Disney'sクリスマス・キャロル」の方が立体感を強く感じさせられた。
ただ「クリスマス・キャロル」は話が好きじゃないので、総合的に考えると今年観た3Dアニメはやはり「ボルト」が一番かな。
老人の名前をカールと呼ぶシーンはなく、ここらへんは日本語タイトルの微妙なところだ。
それに日本人はどちらかというとカールといえばカールおじさんだよね。
« 「キッチン ~3人のレシピ~」 | トップページ | 「ロボゲイシャ」 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「A Film About Coffee(ア・フィルム・アバウト・コーヒー)」(2016.01.06)
- 2015年映画雑感(2016.01.05)
- 2015のダメ映画②(2016.01.04)
- 2015のダメ映画①(2016.01.03)
- 2015年日本映画ベストテン(2016.01.02)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「カールじいさんの空飛ぶ家」:
» カールじいさんの空飛ぶ家 [だらだら無気力ブログ]
多くの傑作を生みだしてきたディズニー・ピクサーが頑固な老人がある出来事 から冒険にでる姿を描いたアドベンチャーアニメーション。『ウォーリー』や 『モンスターズ・インク』等の多くの原案者であるピート・ドクターが監督を 努める。周りが開発ラッシュでビルが建設さ..... [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家 [☆彡映画鑑賞日記☆彡]
『愛する妻が死にました─ だから私は旅に出ます。』
コチラの「カールじいさんの空飛ぶ家」は、クオリティの高いアニメーション映画を世に送り出し続けているディズニー・ピクサーが記念すべき10作目にして、初めて人間を主人公にした12/5公開のハートウォーミング....... [続きを読む]
» 『カールじいさんの空飛ぶ家』 終わりから始まる物語 [映画のブログ]
末期ガンに侵された10歳の少女のために、ピクサーが『カールじいさんの空飛ぶ家』を特別に上映した、という記事を読んでから、本作の日本公... [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家 [銅版画制作の日々]
原題:UP
愛する妻が死にました──だから私は旅に出ます。
原題はUPというシンプルなタイトル。公開初日に鑑賞しました。フリ―パスポートも後10日を切りました。さて残すところどれだけ観れるか・・・?ところで、クリスマスキャロルは3Dの場合、吹き替えしかなかったのですが。本作は字幕版、3Dがあるんですね。
冒頭にカールじいさんが亡き妻エリーとの慣れ染めが映し出される。愛する妻エリーの子供時代はお転婆娘だった。そんなエリーとカールはある日出会うことに・・・・・。
めがねの男の子がカール少年。こ... [続きを読む]
» ★「カールじいさんの空飛ぶ家」 [★☆ひらりん的映画ブログ☆★]
今週の平日休みは・・・
寝坊してしまったので一本のみの鑑賞・・・
しかも、上映開始時間を見て無かったので、
予定に反して吹き替え版の3Dを観る事に。 [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家 / UP & 晴れ ときどき くもり [我想一個人映画美的女人blog]
{/hikari_blue/}{/heratss_blue/}ランキングクリックしてね{/heratss_blue/}{/hikari_blue/}
←please click
ピクサー映画で一番好きなのは「モンスターズ・インク」{/heart_orange/}
その監督、ピート・ドクターの最新作!ということでかなり期待してました!
いよいよ来週から日本公開★試写にて鑑賞{/hikari_blue/}
妻に先立たれたカールじいさんの、想い出を解き放つ大冒険{/hikari_blue/}{/... [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家 [★YUKAの気ままな有閑日記★]
最近お気に入りの3Dで鑑賞(吹き替えです)―【story】最愛の妻を亡くしたカールは、数千の風船を家に結びつけ、空高く飛び立つことに成功。偶然居合わせた8才の少年ラッセルとともに冒険の旅へと出発するが― 監督 : ピート・ドクター 『モンスターズ・インク』【comment】偏屈そうなおじいさんが主役―ということで、イマイチそそられないなぁ〜というのが正直なところだったのですが、去年のPIXAR作品『WALL・E/ウォーリー』に続いてとてもいい映画でした〜一緒に観た子どもともども満足して鑑賞を... [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家 (原題:UP) [yanajunのイラスト・まんが道]
『カールじいさんの空飛ぶ家』は、『モンスターズ・インク』の監督ピート・ドクターと『ファインディング・ニモ』の脚本家ボブ・ピーターソンが共同で監督を務めた3Dアニメ映画です。ピクサー初であるディズニーデジタル3D版を鑑賞しました。●導入部のあらすじと感想... [続きを読む]
» 「カールじいさんの空飛ぶ家」 3Dを見据えたピクサーの取り組み [はらやんの映画徒然草]
先日、3Dアニメーション映画「Disney's クリスマス・キャロル」を観たとき [続きを読む]
» 字幕版を観るべし!『カールじいさんの空飛ぶ家』 [水曜日のシネマ日記]
妻に先立たれた老人が子供の頃からの憧れの地へ旅をする物語です。 [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家 [Movies 1-800]
Up (2009年) 監督:ピート・ドクター&ボブ・ピーターソン 声:エドワード・アズナー、ジョーダン・ナガイ、クリストファー・プラマー 亡き妻との約束を果たす為、南米探検旅行に家ごと出発した老人と、たまたまついてきてしまった少年の冒険を描くピクサーアニメ。 主人公の過去を描く導入部だけで数本の作品が作れそうな位の充実感があり、期待が煽られる。そして、その期待を裏切らない内容の物語がテンポよく繰り広げられ、楽しませてくれる。 子宝に恵まれなかった老人と父親の愛情を受けられない少年との交流を描くこと... [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家 3D [映画君の毎日]
<<ストーリー>>いつか世界を旅して回りたいと思っていたカールも、今や78歳。最愛の妻は亡くなってしまい、夢をかなえるには年を取り過ぎている。しかし、何と数千の風船を家に結びつけ、空高く飛び立つことに成功。カールは8歳の少年ラッセルとともに冒険の旅へと出発する... [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家 / Up [うだるありぞな]
今回は、ピクサーの心温まる作品「Up / カールじいさんの空飛ぶ家」
[parts:eNozsDJkhAMmJhMjUyZjU2NGJgszSyPTNEuLjNBSX1NP9/D0fFcmGDA2xS4P1czEhKQSANB/D1A=]
ランキングに参加してます。 クリックお願いします。
ピクサーの10作目の作品。
毎回、美しいCGとハートフルなストーリーを楽しませてくれる、自分が大好きな製作会社だ。
「レミーのおいしいレストラン」だけ、見逃してしまったが、あとの作品はすべて... [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家 [映画的・絵画的・音楽的]
アニメ「カールじいさんの空飛ぶ家」をTOHO日劇で見てきました。
少し前に同じデズニー映画の「クリスマス・キャロル」を見たばかりですが、その時は「パフォーマンス・キャプチャー」の方に目が行ってしまいがちだったので、もっと純粋のアニメで3Dを見たらどうだろうかと思っていたら、この映画が公開されたというわけです。
この映画も特別のメガネを使って見たところ、3Dに関しては、「クリスマス・キャロル」でも思いましたが、観客をも引き込むような臨場感のある場面というのは数えるほどしかなく、あとは別に3D... [続きを読む]
» 映画<カールじいさんの空飛ぶ家> [美味−BIMI−]
カールじいさんの空飛ぶ家、観てきました!
とにかく”切ない”映画です・・・。
愛する妻が死にました。だから私は旅に出ます。
TVから流れるこのナレーション。
世界で最も大切な人を失ったとき、あなたならどうしますか?
私なら?????なんて想像しながらの視聴でした。
とにかく始まってすぐ、ウルウルくる、みゅうみゅう。。。
子供の頃、冒険が好きだからこそ出会えたカールとエリー。
結婚してエリーが亡くなるまでのストーリーは、ほんの数分でした。
台詞は、ほとんどなし・・・。
音楽のみで流... [続きを読む]
» 【映画】カールじいさんの空飛ぶ家…2010年映画観賞記録やっと始動! [ピロEK脱オタ宣言!…ただし長期計画]
本日の北部九州地方は晴天です{/kaeru_fine/}
晴天過ぎてどっかに遊びに行きたい気持ちなのですが、嫁さんがお仕事ですし、近場にそんなに都合に良いプレイスポットもありません。もう夕方だしね{/face_ase2/}…せっかく買ったカメラ{/m_0068/}の撮影にも行きたいんですけどねぇ{/face_ase2/}
数日前にちょこっと書いた“悪い情報”
また子供の頃の友人(後輩)の訃報が入ってしまいました。
昨年末に倒れてお正月にお亡くなりになったとか…彼とは2年前に亡くなった別の後輩の葬儀... [続きを読む]
» カールじいさんの空飛ぶ家(感想182作目) [別館ヒガシ日記]
カールじいさんの空飛ぶ家はWOWOW鑑賞し [続きを読む]
TBありがとうございました。
この作品の、唯一の欠点は邦題だと思います。
「Up」という、原題のメッセージが消されています。
邦題で子供向けアニメ作品の印象を出そうとした、配給側の意図がみえみえで、残念です。
投稿: かめ | 2009年12月31日 (木) 01時44分