「母なる証明」
早くに夫を亡くし、子供のような純粋無垢な心を持つ一人息子を育てる母親。
ある日、街で女子高生が惨殺される事件が起こり、事件の解決を急ぐ警察は、乏しい物証で息子が犯人と決めつけてしまう。
母は自分の手で真犯人を捜し出し、息子の無実を証明しようとするのだが…。
ベタな話が多い韓国映画の中で、いやもっというと今年観た映画の中では上位に来るであろう傑作!
最初、一緒に添い寝するような母と子供の関係には、ちょっとドン引きだった。
いや、母親がエロビデオの義母物に出てくるような風間ゆみ(B93-W65-H90)みたいな人だったらいざしらず、「少林老女」の 浅見千代子の延長線上にあるような感じのおばさんだからだ。
ところが、物語が進んでいくとその過剰というべき愛情の理由がわかってくる。
だからこそ、息子の無実を証明しようとするのだ。
前から言っているが、映画は登場人物を動かす何が何でもの度合いが高ければ高い程面白いのだが、この映画はその度合いがあまりにも高い。
それでいて、実は息子が犯人ではないかというような状況も出てきて最後まで気が抜けない。
監督は「グエムル -漢江の怪物-」のポン・ジュノ。
出演は息子役には兵役後の復帰第1作となるウォンビン。
また、子供を何があっても守り抜こうとするハッスル母ちゃんを演じているのは、山岡久乃と絵沢萠子を足して2で割ったような顔のキム・ヘジャ。
何げない箇所でホラー映画のように驚かされるところもあり、見終わった後は結構心地よい疲れが出てしまう。
ところが、人によって色々な解釈ができてしまうとう奥の深さがあり、色々な意味で手に汗握ってしまうのだ。
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