「ゼロの焦点」
いやはや、面白さがゼロの頂点だよ。
松本清張生誕100年記念作品。
昭和30年代初頭、結婚式から七日後に夫の謎の失踪をきっかけに不可解な連続殺人事件に巻き込まれていく若妻が、やがて隠された衝撃の真実に直面していく…。
妙にテンポが悪く間延びするので、上映時間が131分がとてつもなく長く感じる。
そしてさらに観ていて違和感を感じる。
それはおそらく、松本清張の小説がその時代を反映したものであり、今の時代に映像化する場合は、その状況を踏まえて今でも共感できるように昇華するべきなのだが、この映画はそれができていない。
だから、物語の重要な部分が大変時代錯誤に感じられるのだ。
主演の若妻が途中で何故か名探偵になっていくのだが、そこに至るまでや事件を追求する理由が描き切れていないので、彼女の動きに説得力がない。
また、劇中の歌の使い方があまりにも陳腐であり、途中で歌詞の字幕が出てきたのはかなり浮き上がっている。
主演の広末涼子(B80-W58-H86)は、この映画では完全にミスキャスト。
彼女の甘えた声が見事裏目に出てしまった。
というか、どちらかというと中谷美紀(B85-W58-H87)が主演に見える。
木村多江(B84-W59-H87)はまあOKかなあ。
監督の犬童一心って結構微妙な作品が多いのだが、この手の大作はきついのかなあ。
あと、宣伝で広末のことをアカデミー賞女優と言っているが、作品がもらっただけで、彼女のそのものは別に何ももらっていないんだけどはずなんだけど…。
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