「ボルト」
人気テレビ番組のスーパースター犬ボルトは愛する飼い主ペニーを超能力で守っている…と思っているが、実は人間たちにテレビの世界を現実と信じ込まされていたのだった。
そんなある日、ハリウッドから遠く離れたニューヨークへと運ばれてしまったボルトは、全てはドラマの中のことだったと知る。
それでもペニーの愛だけは本物と信じ、ノラ猫ミトンズやハムスターのライノに助けられながら遥か遠くのペニーのところへ帰ろうとするのだった…。
「チキンリトル」とか「ライアンを探せ」を観る限りピクサーと関係ないディズニーアニメは面白くないと思っていたのだが、これは大変面白い!というか真剣感動した。
製作総指揮にジョン・ラセターがいるせいかピクサーのアニメを思わせる良質なものがあった。
冒頭のアクションは実写顔負けの迫力で、ツカミはOK!
これだけでも十分観る価値あり。
ボルトはワンサくんを思わせるものがあり、そう考えるとミトンズは「ネコジャラ市の11人」のガンバルニャン、ライノはとっとこハム太郎…ってまんまか(笑)
これら3匹は大変かわいく魅力的!
それでいて、パッと見ただけでそれぞれがどんな生き方をしてきたかわかるようになっている。
特に黒猫のミトンズはかつてはきちんとした飼い猫でその後捨てられて物凄く苦労しているのが、彼女の痩せた体や態度でわかるようになっている。
ボルトと一緒に行動するうちに心が通じるようになって、彼に一緒に住むことを提案した時に、ボルトのダンボールの部屋だけクッションが置いてあるのを見て、彼女のやさしさには泣けた。
ずっとスタジオ暮らしだったボルトは本来の犬としての生活を知らない。
そのためミトンズが犬について色々教えるのだが、その中でも車から顔を出すというのに感心した。
確かに犬が窓から顔を出しているのはよくみかけるが、これを何げない犬の幸せまで昇華してしまった描き方は凄いと思う。
当たり前かもしれないが相当犬や猫の動きを相当研究していて、それをさらに愛らしく見せているし、習性を行動の原動力としている。
考えすぎと言われそうだが、犬の帰巣本能=ペニーのところに戻ると考えれば納得できてしまうのだ。
自分は日本語吹替版を観たのだが、ボルトの佐々木蔵之介もいいが、ダントツで良かったのがミトンズの江角マキコ(B82-W56-H86)とライノの天野ひろゆき。
この二人はへたな声優より遥かに雰囲気を掴んでいた。
江角の声は江角なのだが、ミトンズの雰囲気にぴったり合っているし、天野は言われなければ絶対に彼とわからないし、それでいてうまい。
声は本職の声優が一番で、芸能人を使うほを嫌う人がいるが、必ずしも本職の声優がうまいわけではないので偏見はやめた方がいいと思う。
あと、アメリカアニメでお馴染み歌い踊るミュージカルシーンがなかったのも良かった。
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» [映画『ボルト』を観た] [『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭]
☆遅ればせながら観に行った。
公開から結構な日数が経っているので、ネット上でのレビューも出揃っている。
だから、私がどうしても書いておきたいことだけを記す。
ちなみに、「3D版」での鑑賞ではない。
◇
自分が本当の「スーパードッグ」と信じ込んでいるテレビ番組のヒーロー犬ボルトが、物語上での、自分の飼い主である少女ペニーの危機を錯覚し、スタジオを抜け出して、アメリカを旅し、本当の自分を知っていくという物語。
冒頭の作中作のヒーロー振りが際立っているので、実際のボルトのピエロ... [続きを読む]
» ニューヨークからハリウッドへ!☆映画 『ボルト / BOLT』☆ [honu☆のつぶやき 〜映画に恋して〜]
ピクサーと合併した新生ディズニーの記念すべき第1作。
製作指揮にはもちろんのジョン・ラセター♪
本作は3D版もあるんだけど毎度々の試写会での鑑賞だった為、2D版で鑑賞。
冒頭のアクションシーン(撮影シーン)は迫力満点で、これで掴みはバッチリ!
ペニーを守るスーパ...... [続きを読む]
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