「重力ピエロ」
母親の命日に実家に戻ってきた兄弟は、連続放火事件の現場に残された落書きに放火犯からのメッセージが込められていることに気づく、
謎が解き明かされるうちに、意外な真実がわかってくるのだった…。
「陽気なギャングが地球を回す」や「アヒルと鴨のコインロッカー」等、ここ最近映画化が多い伊坂幸太郎の小説の映画化。
といっても毎度のことながら原作は未読で、伊坂関係だと「週刊少年サンデー」で連載中の原作漫画「魔王」を毎週つまらないなあと思いながら読んでいるくらいだ。
放火事件を追いかけるのが中心かと思いきや、実は物凄く重たいホームドラマだった。
色々な事実がわかってくるに連れて、普通なら気分が重たくなってしまいそうなのだが、あまりにも揺るぎない家族愛でそれを感じさせない。
予告編でおなじみ「最強の家族」の意味がそこできちんとわかるのだ。
原作がどうなっているかわからないので比較のしようがないが、自分は映画だけを観る限り面白いと思った。
放火と遺伝子配列が関係しているのは、推理物でお馴染み決めつけに見えるのだが、この映画ではきちんと意味があるので無理無理感がなかったのもいいし、実はそれ程重要でもない。
最後のサーカスのエピソードが泣けた。
出演は、加瀬亮、岡田将生、鈴木京香(B83-W59-H86)、小日向文世、渡部篤郎、吉高由里子(B85-W63-H88)と個性派が揃っており、特に渡部の自覚のない悪者ぶりには背筋が凍るものがあった。
違う意味で怖いのは吉高由里子なのだが、実は一番役に立っているんだよね。
小日向文世のズラはもうちょっと何とかならんかったのかなあ。
あれじゃあ、ドリフの子供役のカトちゃんだよ。
監督の森淳一。
「Laundry ランドリー」はつまらなかったけど、この映画はOK!
原作が良いからか?
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「重力ピエロ」★★★★
加瀬亮 、岡田将生 、小日向文世 主演
森淳一 監督、2008年、119分
「春が二階から落ちてきた。」
「印象的な出だしで始まるのは、
ある家族の物語、
どこにでもあるようで、でも
見ていると分かる、
どの家族も唯一の物語を持っていると」
原作は読んでいない、
読もうかな思ったときには
ベストセラーとなっていて
「今さら」と思ったからだ。
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