「ザ・バンク 堕ちた巨像」
違法行為に手を染める欧州拠点の国際銀行IBBCを追跡するインターポール捜査官だが、捜査は執拗な妨害工作に遭い難航していた…。
映画に出てくる敵といえば、世界大戦中はドイツ軍、冷戦時代はソ連、それ以外だと麻薬密売組織など非常にわかりやすかったのだが、昨今の悪者、いやもはや法律さえも手玉に取るため、悪者の概念さえ適用されないのが多国籍企業だ。
多国籍企業相手のシリアスな社会派サスペンスだと思っていたら、単純明快なアクションサスペンスで、007をちょっと地味にしたような感じ。
「007/慰めの報酬」で、政府の要人までがメンバーにいるクオンタムという組織が出てきたが、IBBCは正にそれに近いものがある。
そういえば、この映画のイタリアのエピソードは、もろ「007/慰めの報酬」と同じような場所だった。
逮捕権がないインターポールの捜査官という設定が、主人公の動きに制限を作り、逆にサスペンスを盛り上げる。
まあ、それ以前にインターポールの名前を久しぶりに聞いた。
おそらく、「ルパン三世」の銭形警部以外に出てこないからねえ。
主演が「シューテムアップ」のクライヴ・オーウェンなので全編ドンパチあるのかと思いきや、意外にそうでもなかった。
最初は比較的地味に捜査活動をしていたが、一転、美術館での銃撃戦は迫力満点!
これだけでも見る価値は十分ありだ。
共演は「キングコング」のナオミ・ワッツ。
普通だったら主人公と恋仲になりそうだが、それがないのも逆に新鮮で良い!
監督が「ラン・ローラ・ラン」のトム・ティクヴァ。
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