「劇場版 カンナさん大成功です!」
いや、どう考えても大失敗でしょ。
鈴木由美子の人気コミックの映画化。
全身整形で美人に生まれ変わったヒロインが様々な騒動を繰り広げていくという話で、2006年に韓国でも映画化されている。
さすがに韓国は整形が美容院に行くような感覚で行われているので定着しているのと、韓国映画ならではのハッタリが利いているので思った以上にできが良かった。
それに比べて今回の日本版は、主人公の過去が人形劇で、主人公の目線が8ミリフィルムという描写が凝っているようで効果的ではない。
さらにはテロップなどの使い方にセンスがなく、深夜の安ドラマを観ているような感覚で、映画館で金払って観ていると思うとかなり損をしている感覚が拭い切れない。
主人公の心の声をナレーションで処理するのは、確かに原作通りなのだが、映像にするための昇華というものがない。
そもそも鈴木由美子の漫画は過去に何度も映像化されており、その表現方法も既に良い意味でも悪い意味でも確立している。
ただ残念なことに鈴木の漫画の面白さは絵的なものでなく。言葉の面白さであり、映像化するのであれば、そのための工夫が必要だ。
そうでなければ、漫画を読めば済んでしまう。
この映画は、21世紀になっても20世紀のドラマと変わりがなく、今更感が強い。
また、全くの素人が新規プロジェクトのプロデューサー兼モデルに抜擢とか、現実味がなく、この手の話はよくあるのだが、実際働くとそんなことはまずないので、一気に冷めてしまう。
そもそもこの映画は、整形を題材にしているものの、何がいいたいか明確でなく、安直に「要は気持ちの持ち方」みたいな展開になっているのはあまりにもお粗末。
あまりにも時代とずれおり、この映画を観るくらいなら、韓国版を観ておけば良い。
出演は山田優(B85-W60-H84)、南海キャンディーズの山崎静代(B102-W82-H102)、中別府葵(B81-W61-H80)。
一応、山田の水着シーンはあるので、それ目当てでも大丈夫。
静ちゃんは不細工でもないので、キャラ的にどういうポジションなんだ?
ちなみに、自分は整形推奨派で、特に男でも女でも見た目でスタートラインが相当違うので、もしあまりにも損するようならばどんどんするべきだと思っている。
シネコンによっては上映前に高須クリニックのCMがあると思うのだが、この映画で効果あるのか?
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