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2008年8月 3日 (日)

「ダークナイト」

Darkknight  アメコミの映画化は、現実にいればいかに嘘臭い登場人物をもっともらしく見せるかが大切である。
 何しろアメコミのヒーローは正体不明なのに、原色派手派手のコスチュームで目立ちまくっている。
 これも漫画の世界なら許されるのだが、現実にいたらかなり怪しい。
 アメコミの実写化する場合は、そのコスチュームの意味とヒーローが存在する理由を明確に描かなくてはいけない。
 そして、観ていて「かっこいい」と思わせなくてはいけない。 歴代のアメコミの映画化の成功作品は、それらが見事クリアされている。
 その中でもバットマンは、ティム・バートン監督作品2作で大成功している。
 何しろ、それまでのバットマンは、TVシリーズではネズミ色の全身タイツで、さらにSMショーのマスクをつけたロビンと一緒に活躍しており、お世辞にかっこいいとはいえない。
 もちろん、当時はこんなものだと思っていたし、それでもバットマンカーなどのメカのかっこよさは飛び抜けていた。
 そのイメージから考えるとティム・バートン監督のバットマンは実に画期的だった。
 バットマンのコスチュームは黒光りの鎧となり、夜を舞台にしているので、照明をうまく使って重量感を出し、かっこよく見せている。
 また、TVシリーズではマクドナルドのドナルドみたいだったジョーカーも、メイクとジャック・ニコルソンの怪演で迫力があったし、あの白い顔の意味もきちんと理由付けがされていたのは見事だった。
 ところがアメリカで大ヒットにもかかわらず、日本では興行的に大失敗で、同時期公開の「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」に惨敗している。
 そしてティム・バートン版の2作目である「バットマン・リターンズ」は、アメコミを怪奇映画に昇華した傑作だった。
 もっともティム・バートンが監督でなくなってからは駄作が多く、語るものはあまりない。
 そして、今までのバットマンをリセット、もしくはアナザーストーリーとして、「バットマン ビギンズ」が登場!
 「バットマン始めました」というタイトル通り、バットマンができるまでを描いているもので、何故、コウモリのコスチュームなのか装備はどうやって調達しているのかを2時間以上かけて描いている。
 あまりにも説得力のある話展開はティム・バートン版とは違った面白さがあり、解釈の違いにより作家ごとのバットマンがあることを認識。
 もはやバットマンは古典の域にあり、その設定を使ってうまく見せるか見所なのかもしれない。
 この映画の最後にジョーカーの存在を匂わすものがあり、ファンをにやりとさせるところがあるのだが、「ビギンズ」の続編である「ダークナイト」は、バットマン対ジョーカーの戦いとなる。
 スーパーマンでもそうだが、あまりにも有名で古くからあるアメコミは、話筋を誰もが知っているわけで、新しく物語を作る場合は新しい解釈をしなくてはならない。
 それはもはや歴史物を作るのと同じようなものがあり、実在している歴史上の人物を史実をもとにどうやって描くかに似ている。
 特にバットマンはアメリカ人にとっては有名すぎるくらい有名な話で、そこに至るまでをどう描くかが大切なのである。
 ところが、歴史物と違い漫画なので、リアルに実写化しようと思うと説得力がある理由付けが必要なのである。
 特に、今回はジョーカーという有名なバットマンの悪役が登場!
 さらにはジャック・ニコルソンのある意味完成品があるので、ハードルはかなり高い!
 そんなわけで、先行に行ってきたのだが、ほぼ満席状態なのには驚いた。
 話は、バットマンとジョーカーの戦いがメインなのだが、それだけでも盛り沢山なのに、ハーベイ・デントまで登場する!
 これでは上映時間が152分というのも当然なのだが、映画はアメコミの中ではある意味最高峰とも言える位の傑作!
 いやもっと言えば、アメコミという形を借りた犯罪アクション映画である。
 まるで壮大な歴史物を観ているような感じで、それでいて全編に緊迫感が溢れている。
 ジョーカーのジャック・ニコルソンとは違う解釈がされており、「ダークナイト」のジョーカーは完全に頭がイっており、何を考えているかさっぱりわからない。
 そのため行動の予測が不可能で怖い。
 ニコルソン版は薬品槽に落ちて肌が白くなった設定だが、今回のジョーカーは本人の意図的なメイクであり、後半あたりになると落ちて汚くなっている。
 しかし、それが鬼気迫るものがある。
 これは演じているヒース・レジャーの功績が大きい。
 若くして亡くなり、この映画が遺作なのは惜しい。
 できれば彼のジョーカーをもう少し観たかった。
 もう1人の重要登場人物であるハーベイ・デントは今更説明するまでもなくトゥーフェイスになるのだが、本当は彼の話だけで映画1本作れてしまうはずなのに、贅沢にもこの映画で使い切っている。
 またトゥーフェイスも妙にリアルであり、トミー・リー・ジョーンズ版はなかったものとしてもいい位だ。
 デントは検事として犯罪撲滅に命をかけており「光の騎士」と呼ばれている。
 そうなるとバットマンは逆の立場にあり、その意味では「暗闇の騎士」であり、今回のタイトルにあえてバットマンの文字がないのは納得できる。
 バットマンは単純明快な正義の味方ではないという位置付けも重要で、だからこそ存在意義そのものを問い直され、彼自身が心の葛藤を持っている。
 そして、それこそが他のアメコミのヒーローとは違い、超能力を持たない普通の人間が自分の肉体の限界と財力を駆使しているところに共感が持てるのかもしれない。
 ここまで完成度が高いと続編が難しいが、次回作があるなら是非観たい!
 できればダークな雰囲気がいいので、ロビンやバットガールは出てこない方がいいかも。
 今年の夏は金魚の映画人気シリーズ第4弾じゃなくて、これでしょ!

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