「リボルバー」
自分としては「リボルバー」というと、1988年公開の藤田敏八監督で沢田研二主演の映画を思い出す。
日活がロマンポルノをやめて、名前をシネ・ロッポニカに変更して一般映画を公開した時期の1本だ。
時代的にはビデオデッキが普及し自宅で動く女の裸を観る時代に突入しており、成人映画が終焉を向かえようとしている時期で、全国にある日活直営の映画館を支えるための企画だったが、今までエロ映画館だったところに、いきなり一般映画を上映しているから入れというのは無理な話で、半年で打ち切り!
ところがロッポニカ時代の映画は意外に面白い映画が多く、「リボルバー」も個人的には面白かった。
特に沢田研二は「太陽を盗んだ男」の時も思ったが、味のある役者だと思う。
個人的には彼の関西弁が好きだったりする・・・・・・って前フリ長っ!
今回の映画は当然ロッポニカの映画とは全く関係がない。
ガイ・リッチーとリュック・ベッソンの初コンビのサスペンス・アクションだ。
自分を陥れた相手へ復讐を図る凄腕のギャンブラーの話で、様々なエピソードが絡みながら展開していく。
はい、ここでガイ・リッチーが監督なので、スタイリッシュなクライムムービーだと思った人、手を上げて。
沢山、いらっしゃいますね。
確かに予告編を観る限りアニメも使って面白そうなのだが、「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」や「スナッチ」のような映画を期待すると思いっきり肩透かしになってしまう。
全体的にキレが悪くモノローグが多いため、気を抜くと眠気が襲ってくる。
結論から言うと大変つまらない。
この原因は、自分の偏見だということは重々認めるが、リュック・ベッソンが参加しているからではないかと思っている。
ここ最近の彼の映画は「アーサーとミニモイ」や「アンジェラ」にしても頭の悪い中学生が考えたような話ばっかりで、いくら監督を引退宣言して、この映画では製作とはいえ、彼が絡んだ映画が面白くなるとは思えない(あ、もちろん偏見です)。
まあ2年前の映画が今更公開されていることが、この映画の評価なような気がする。
アクションができるハゲことジェイソン・ステイサムが出ているのだが、髪の毛があったのですぐにはわからなかった。
この映画で唯一良かったのは眼鏡の殺し屋で、淡々と人を撃っていくところに逆にプロフェショナル魂を感じた。
エンディングロールはわからないでもないのだが、当然帰る人の方が多かったのは言うまでもない。
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» 『リボルバー(REVOLVER)』 [CHAOS(カオス)]
ヴァイオレンスでスタイリッシュ、時にアニメも交えた映像がステキ。
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