「築地魚河岸三代目」
「男はつらいよ」が終わった後、新しいシリーズを模索していた松竹だが、「釣りバカ日誌」以外うまくいったものはなく、「サラリーマン専科」など、いいところまでいったものもあったが、あくまでメイン映画の同時上映レヴェルで、1本で勝負できるようなものではなかった。
ところが「釣りバカ日誌」さえも出演者の高齢化が目立ち、特に三國連太郎が役者としていつまで日持ちするかは大きな問題だろう。
そのため松竹としては、「釣りバカ日誌」に続く新シリーズを作らなくてはならない。
そんなわけで公開前から既にシリーズ化が決定しているのが、「築地魚河岸三代目」だ。
「釣りバカ日誌」同様漫画の映画化。
確かに小説や漫画の映画化は宣伝もしやすいし、相乗効果でお互い売上が上がる可能性も大きい。
実際、自分も「ビッグコミック」の連載は読んでいるので興味を持った次第。
あと、青年漫画はよほどじゃない限りイメージと違うといわれないのが良い。
これが少年漫画や少女漫画、アニメなど萌え系の実写化だと大騒ぎになってしまう。
そういえば「ときめきメモリアル」の実写映画化の時はキャスティングだけで異常に盛り上がった覚えがある。
それに比べると青年漫画は余裕がある(ただし「めぞん一刻」は除く)。
築地市場を舞台に、魚河岸の世界へ飛び込んだ元サラリーマンが悪戦苦闘という話が基本で、今回は主人公が魚河岸で働くまでを描いている。
良くも悪くも昔から脈々と続く松竹人情コメディであり、意外性はないが安心して観ていられる。
こういうのも必要だと思うのは、自分も年とったせいかもしれない。
話は前半はテンポがいいし、主人公の上司夫婦の話は染みるものがあって良い。
後半は勘違いからくる大騒動が少し大味だったのが惜しい。
ラストにど~んとシリーズ化決定!と出たのは松竹の本気度を見た気がした。
確かに、主人公の職場の雅とエリの結婚話や、新しい登場人物の干物屋の息子の話、グルメ評論家の話や、主人公夫婦の子供の話などエピソードは沢山あるし、主人公は全国の市場を回ることが多いので、必然的に「男はつらいよ」のようにあっちこっちでロケはできるし、そこで恋愛指南をしていれば、松竹人情コメディのテンプレートにうまくあてはまるというもの。
主演は大沢たかおは若いので、あと20年は大丈夫だと思うが、イケメンなのは、ちょっと邪道かな。
彼と恋人役に田中麗奈(B77-W56-H82)。
魚が題材の映画で魚顔の彼女の抜擢はナイスキャスティングか?
あと、魚屋にエリという名の女が働いているというだけで、ふせえりを思い出すのは「キューティーハニーTHE LIVE」のイメージが強いせいか?
監督のの松原信吾は結構昔から活躍している人で、今の時代には珍しく目茶苦茶正攻法の演出をしている。
ところが、この手の演出をは相当な実力がないと無理で、彼に限らず「釣りバカ日誌」の栗山富夫とかもっと評価されるべきだと思うけどなあ。





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