「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」
毎年、各映画会社は関係各所に、普通のハガキから定形外まで様々な趣向を凝らした年賀状を送るのだが、それらにはこれから公開のラインナップを出しているところが多い。
大抵はその年公開されるものが中心なのだが、中にはいつ公開するかわからないが制作するであろう映画も明記されている。
数年前、パラマウントだったかどこかの会社のラインナップに「インディ・ジョーンズ4」のタイトルがあって驚いたことがある。
3作目が完結編じゃないの?とは、さすがに思わなかったが(映画の完結編はほとんど嘘だ)、主演のハリソン・フォードの年齢で果たしてアクションができるかどうかが心配だった。
ところがそれから音沙汰もなく、今年になっていやになるくらい予告編を見せられて、いよいよ公開!
舞台は米ソ冷戦下の1950年代で、さすがに前の3作みたいに時代が新作ごとに1年前に戻っていくということはなかった。
伝説の神殿に納めることで神秘のパワーを得られるという幻の秘宝クリスタル・スカルを巡って、インディたちとソ連工作員との激しい争奪戦が今回のお話。
パラマウントのマークからその形に近いものにつなぐお約束は健在で、これからインディの新しい冒険が始まると思うとわくわくさせられる。
今回はインディ・ジョーンズと未知との遭遇といった感じで、エリア51とか定番トンデモネタを題材にしている。
安定した面白さはるものの、インディ・ジョーンズってこんな普通レヴェルの面白さでいいのか?
昔はもっとドキドキわくわくしたし、当時は入れ替え制でないことをいいことに3回位立て続けに観たけど、今回はシネコンが入れ替え制だとはいえ、何度も観たいと思わせるものはなかった。
あれから19年経ったからイメージが膨らんだからかもしれないが、インディ・ジョーンズってもっととてつもない面白さがあるはずではないのか?
いつものテーマ音楽、いつもの出演者なのに何かが違う。
確かに主演のハリソン・フォードはすっかり爺さんだし、昔ほどのキレはないが、それでもスタントの中の人と編集でそれなりに見せているし、今回は初老のインディという見せ方をしているが、それを自虐的に題材にして面白いところもある。
しかし、出演者が老けたというより、演出にキレがなくなっている感じがする。
昔のスピルバーグだったらもっと勢いがあってギラギラしていた感じがするが、今回はそれがない。
もしくは今風の演出と違った昔ながらの演出だからなのか?
いずれにせよ、本当ならインディ・ジョーンズのパクリと言われても仕方ない「トレジャー・ハンター」の方が本家に近いのも皮肉な話である。
今回は同窓会的なノリを楽しむしかないのかなあ。
時代は第二次世界大戦前後の何でもありの時代がいいわけで、1950年代はもうとたんに嘘臭くなってしまう。
あと、冒頭で原爆ネタがあるのだが、不思議なことに「トゥルー・ライズ」の時も思ったけどアメリカって原爆に対しての認識がすごくユルくない?
「007/ドクター・ノオ」の時は時代的に仕方ないかなあと思っていたけど、さすがに映画の時代設定と今の核兵器の認識が一緒なのは不安だ。
ラストはある意味、シリーズの一つの区切りとも取れるものだが、ルーカスもスピルバーグも、かつての映画少年ではなくなっている感じがした。
まあ2人も家庭を持っているし、特に子供ができてからルーカスの変わりっぷりは「スター・ウォーズ」のエピソード1~3を観ればわかる。
今回の新作はつまらなくはなかったが、自分の求めている面白さはなかった。
かつての友人が19年ぶり位に再会したら変わっていた寂しさのような複雑な心境だ。(もちろん自分が変わったのかもしれないが・・・)





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