「オリヲン座からの招待状」
映画が題材の映画は、どういうわけか昔は良かったというような内容のものが多い。
しかし、それはテレビが普及する前の時代で、良かったと思っているのは映画会社と劇場だけじゃないだろうか?
立ち見は当たり前、売店では外で買うより高いジュースやお菓子、愛想のない係員など良いところなんか全く記憶にない。
今のシネコンの方が断然良いに決まっている。
おそらく昔が良いのではなく、昔観た映画がいいのであって、劇場が良いわけではないと思う。
馴染みの映画館で愛着があるというのは否定しないけどね。
それに映画を題材にした映画に出てくる映画っていかにもな名作ばっかなんだけど、本当は映画史に残らないどうでもいいような映画だけど、人によっては心に残るものだってあるはず。
スーパーカーブームの時に観た「ポール・ポジション」が良かったという人だっていると思うぞ。
「オリヲン座からの招待状」は、閉館を迎えた小さな映画館を取り巻く人々の人生模様を描く話で、原作は、映画化作品がやたらと多い浅田次郎の短編。
浅田次郎の映画化は、何故か泣かせるための無理無理な展開が多い。
おそらく小説ではOKでも、映像化するとベタなので、もう一ひねりいるんだと思う。
物語は、昭和30年代、夫の遺志を継ぎ京都にあるオリヲン座を守ることを決意する未亡人と、彼女を一生懸命に支え続けた映写技師の見習いの青年、そしてかつてオリヲン座を遊び場とし、その後結婚して現在は別居中の夫婦の二つのパートで構成されており、一つの話にまとまることになっている。
原作がどうなっているのかよくわからないが、2つのエピソードはバラバラで進んでおり、あまりにも唐突!
同時進行でもっとうまく話をまとめることもできたのではないかと思うと少し残念。
映画を題材にしているけど、あくまで恋愛物であり、昔の映画は良かったというような展開でなくて良かった。
ましてや「カーテンコール」のようなツッコミ所満載の映画でなくてホッとした。
ただ、劇中で使われている映画が「無法松の一生」って、わかりやすいフラグ立ち過ぎ。
オリヲン座は設定ではつい現在まで続いていたらしいのだが、こりゃあお客が入らないのも当然で、昭和30年代に新聞で作った袋にピーナツをつめて販売していたのだが、これが現在でも同じように売っているのはまずいっしょ。
とても経営努力をしているとは思えない、どちらかというと趣味で経営している映画館で、子供を無料で中に入れたりしている時点でもうダメなんだよなあ。
出演は未亡人役に宮沢りえ(B80-W56-H80)、彼女を支える青年に加瀬亮。
若い時のりえちゃんを知っている世代としては、あまりの痩せようと老け方には、ちょっと寂しいものを感じた。
ただ彼女の自転車に乗るシーンは少し泣かせる。
年齢を聞かれて「17歳」と答える加瀬亮は・・・・・・笑ってはいけないところなんだろうなあ。
折しも公開初日は「ALWAYS続・三丁目の夕日」と同じ日で、正に昭和30年代対決となってしまったが、「三丁目」がテレビが新しい時代の象徴になっているに比べ、「オリヲン座」では逆に古い物への引導を渡す象徴になっているのが対象的。
監督は三枝健起・・・・・・って誰?と思ったら「MISTY」の人だそうで、そういえばそんな映画あったなあ。





コメント