「劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!」
「おまえの望みを言え、どんな望みもかなえてやる。」
「劇場版仮面ライダーを面白くしてください」
自分だったらそう答えるだろう。
平成版仮面ライダーは昭和の仮面ライダーのお約束を守りつつも新しい物語の構築の成功している。
これは迷走気味でどうしても初代やウルトラセブンを越えることができない平成版ウルトラマンに比べると、明らかにリニューアルに成功しているといえる。
そして、2007年の「仮面ライダー電王」は久しぶりの傑作である。
当初、仮面ライダー史上最弱の主人公で、電車で移動する仮面ライダー、桃太郎などの童話がモチーフなど、良い噂が全くなかったが、いざ放送が始まってしまうと、実はタイムパラドックスを取り込んだSFであり、電車というのも時空を越える列車であり、変身道具が電車に関係するものという昨今の鉄道オタクをも取り込むものであり、実は予想以上に練り込んだ設定なのである。
時間物をテーマにしたドラマというと「プロポーズ大作戦」があったが、あれよりも遙かにSFとして面白い。(比べても仕方ないのだが・・・・・・)
まあ確かにホンダがついているのに、バイクシーンがないとは考えられない。
もっとも、変身するパスというのが、実は大都市の鉄道で使用されている非接触型ICカードシステムによる乗車カードがモチーフなのだが、自分の住む田舎にはそんなものはまだないので、ちょっと馴染みがなかったのが悲しい(泣)
ただ「仮面ライダー555」の時に携帯電話で変身するなど、その時の最新生活道具を取り込んでいくのは面白いと思う。
東映のお約束としては、その年に放送されている仮面ライダーと戦隊物を映画化していくのだが、残念ながらTV以上に面白くなったためしはなく、さらにいうとどちらかが面白くてどちらかがつまらないという状況なのである。
しかし、今年は 最初に言っておく、平成版仮面ライダーの映画化ではか~なり面白い、というより一番面白い。
あ~これが去年の生誕35周年記念と言われながらもへなちょこぶりを発揮した「カブト」と反対だったらと思うと残念でならない。
そんなわけでお待ちかね、「劇場版仮面ライダー電王」、劇場に参上!
宝石泥棒に憑依したイマジンを追って、過去の世界に向かった良太郎たちだが、それはの列車ばかりを狙う強盗集団の首領・牙王がデンライナーを奪うために仕組まれた罠だった。
彼の目的は“神の路線”を走り、すべての時間を支配できるという“神の列車”を手に入れることだった。
一方、良太郎は電王として戦っていた記憶を無くし、モモタロスは憑依できなくなってしまう。良太郎は途中で遭遇した10歳の良太郎も連れ、牙王と奪われたデンライナーを追って、時間を渡りあるき、江戸時代へとやって来るが、そこでは牙王の陰謀が着々そ進んでいた・・・・・・。
江戸時代とか時代劇設定となると、劇場版響鬼という悪夢が蘇ってきてちょっと心配だったのだが、この映画に関してはそんなことは杞憂に終わった。
テレビシリーズの設定をおさえつつ映画としての豪華さと迫力が出ていて、話展開もまさに最初からクライマックス状態!
最初から最後まで飽きさせない展開である。
映画公開前後のTVシリーズを観ているとかなり面白いが、そうでなくても楽しめる展開になっている。
映画を観た後にTVを観る人も出てくると思うが、それは明らかに釣られてます。
この手の映画だときばった話し方をするガキが出てきて、話の進行を妨げたりするのだが、この映画では子供の頃の良太郎という必然性を作り、尚且つ子供の彼にモモタロスが憑依して変身するという、子供の変身願望をがっちり抑え、チビ電王という笑える状況を作っているのは見事!
そして設定上、一人しか憑依できないため、4人の電王が揃うことはできないのだが、各時代から良太郎を連れてくるという「ドラえもん」であったような手段で4人の電王を揃えているのはうまいと思った。
やはりライダー大集合というのは、映画版やTVスペシャルのお約束だしね。
ラストのオチは正に「泣けるで」状態!
いや、本当にうるうるきてしまうのだ。
これだったらもう1回観にいってもいいよね?(答えは聞いてない)
ちなみに、話題のほしのあき(B88-W56-H87)の出演だが、「え、これだけ?」といった感じの短さで、それ目当ての人はご注意!
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