「河童のクゥと夏休み」
ポスターを見ると「『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』の原恵一監督、感動の最新作」とあるのにびっくりした。
果たして一般の人達に「オトナ帝国」がどれくらい宣伝効果があるのか?
公開当時、初日に観た自分は物凄い傑作だと思い、あっちこっちで勧めたが、いかんせん所詮は「クレヨンしんちゃん」であり子供映画であり、むしろ「クレヨンしんちゃん」だからこそ子供に見せたくないという人まで出る始末!
あ~これはかつての「カリ城」と同じ状況ではないかと思ったが、幸いなことにネットのおかげで評価が上がってきたし、最終的には賞ももらったので嬉しい限り!
そしてその原恵一の最新作となれば観るしかない。
そんなわけで劇場に行ってきたが、夏休みなのにガラガラで、子供は数人程度。
チケット売り場にいた沢山の子供はどこにいったんだ?と思ったが、おそらく黄色い小動物の映画を観にいったのだろう。
不思議な力を秘めた河童のクゥと出会った少年のひと夏の冒険を、家族の絆や友情の大切さを織り込みつつさわやかに綴った映画で、おそらくこの内容と絵柄があまりにも学校の体育館や、町の公民館で見せられる文化映画的なものを思わせ、客足に影響を与えているのは間違いない。
アニメといえば不可欠である「萌え」の要素がまるでないキャラクターデザイン。
おそらくこれ程萌えの要素がないのは「空手バカ一代」以来ではないかと思われる。
話も河童と少年の出会い、存在を知って群がるマスコミ、別れなど「E.T.」を彷彿させるベタな展開!
ちょっとこまっしゃくれたガキなら絶対に観ないだろう。
確かにそれれはわからないでもないのだが、この映画はおそらく今年の夏休みに公開されたアニメの中ではおそらく最高の映画である、
おそらく、子供よりも大人の方が泣ける映画である。
粗筋はベタな話だが、それを丁寧に描いる。
自分が、少年の飼っている犬のエピソードで、何故少年の家に飼われることになったか、その過去など本筋よりもこれが一番泣けた。
また主人公と同級生の少女の話も、かつて思春期を過ごした誰もがわかる甘酸っぱい、そして子供ゆえの無力さがうまく描かれていた。
制作側にそんな意図はないかと思われるが、夏の暑さと眩しさを表現したのか、少し白トビの画面には感心した。(←考えすぎ?)
河童が干物状態で長い時間を過ごすというのは「うる星やつら」にもあったが、定番ネタなのか?
必ずしも河童を通して「自然を大切に」という薄っぺらい話展開になってないのも好感!
多くの人に観てもらいたいが、これまた埋もれていく映画なんだろうなあ。





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