「大日本人」
ダウンタウンの松本人志が映画監督をすることは何となく予想がついていた。
問題は彼がどんな映画を作るか?である。
お笑い芸人で映画監督といえば、その最大基準は北野武である。
偶然なのか、今回は松ちゃんと、武の映画が同じ日に公開される。
世間的には、正にお笑い芸人監督対決である。
松ちゃんが映画監督をすると聞いて、絶対にやってほしくないことがあった。
できれば良い意味で裏切って欲しい。
そんなわけで公開初日の朝一で観にいってきた。
客の入りは半分程度。
話は予告を観る限りさっぱりわからないし、あえて予備知識なしで観てきた。
話は物凄く簡単に言うと、松ちゃん扮する主人公が電流を浴びると巨大化して怪獣(映画では「獣」と呼称)を倒すというもので、それをドキュメンタリータッチで描いている。
巨大化した主人公はウルトラマンと言うよりも人気の落ちてきたプロレスラーみたいな存在。
お笑い芸人が監督をする時に心配なのは、お笑い芸人故にお笑いで真っ向勝負を避けることで、自虐ネタや、あえて笑えない展開、もしくは結果的にすべったギャグを「脱力系」とか「シュール」いう便利な言葉で逃げてしまうことだ。
そして松ちゃんが映画監督をすると聞いた時に一番願ったのは、「ごっつええ感じ」のコントをやらないでほしいということである。
と・こ・ろ・が、この映画は正に「ごっつええ感じ」のコントになっていて、最後は正にまんまなのである。
やっていることなんかオジンガーZや世紀末戦隊ゴレンジャイと変わらない。
正直、毎週無料で観ていたものを映画館で金払ってみせられてもなあ。
いや、もちろん映画はそれなりに昇華してればよいのだけど、そういうわけでもないので困ってしまうのである。
まあ製作側もわかってやっていると思うのだけど、それがいいかどうかは別問題だ。
ただ、自分は松ちゃんに才能がないとは思わないので、次回作に期待!
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コメント
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映画にしても遊園地にしても見映えする部分を
拾って繋いで本物より面白そうに見せるのだから、「CMが面白くなかったり意味不明な作品は
つまらない」てことは言えますね。
投稿: 砂野 | 2007年6月10日 (日) 15時28分