「バッテリー」
野球映画といえば、古くは「ドカベン」、新しいところでは「タッチ」と、ろくでもない映画が多かった。
その原因は野球シーンに違和感があることで、やはりプロ野球や高校野球などリアルな試合を観ると、どうも映画の野球は嘘臭い。
そして、野球=爽やかで健全のイメージが、さらに嘘臭く感じさせるのだ。
この映画のタイトルを聞いて「大島やすいち先生の漫画の映画化か?」と先走った人もいるかもしれないが、それは「バツ&テリー」で、こっちはあさのあつこの児童小説の映画化。
ピッチャーとしての才能に自信を持つが、同時に他人を寄せ付けない孤独さをあわせ持つ原田巧は、病弱な弟・青波、母・真紀子、父・広、そして甲子園出場校の有名監督だった祖父の洋三らと岡山県で暮らすことになった。
そこで知り合った同級生・永倉豪は巧の投球に惚れ、バッテリーを組むことを熱望する。
二人は、新田東中学野球部に入部するが、そこは監督が徹底管理し、巧たちの思っている野球とは違っていた。
巧は、自分を貫くため監督に歯向かい衝突していく・・・・・・。
この話を聞くと、野球を題材にした定番の話に思えるが、正に王道すぎるくらい王道。
だからこそ、演出は相当な技量がないとダメなのだが、この映画は大変面白い。
このベタな話展開にもかかわらず、観ていて恥ずかしくないのは滝田洋二郎監督の手腕によるところが大きい。
そして彼の演出に答えるように主人公を演じる新人の林遣都が良い。
彼の真っすぐな瞳は正に役柄にぴったり合っている。
児童小説の映画化なので、もっと子供向きの話かと思いきや、大人の鑑賞に十分耐えることのできるものだった。
残念なのは、おそらく物語のヒロインであろう蓮佛美沙子(B80-W56-H83)が、思った以上に活躍しない。(それ以前にこの娘ってかわいいか?)
続編があったら、それなりに活躍するのかもしれないが、少なくともこの映画では必然性が感じられないのが残念でならない。
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