「幸福な食卓」
うっかり同じ日に公開される「幸せのちから」と間違えてしまいそうだし、ちょっと前に公開された「幸福のスイッチ」とか似たような映画が多くて困ってしまうが、この映画は想像以上に傑作!
父が自殺未遂をしてから佐和子の家族は変わった。
父は仕事を辞めて、大学に行くと言い出す。
母は家を出て、成績優秀だった兄は大学進学を拒否し、農業に従事している。
新学期が始まり、佐和子は転校生、大浦と親しくなる。志望校を目指すため、佐和子と友達になりたいと言う大浦。
変わり者だが明るく男らしい大浦は佐和子に影響を与え心の支えとなっていく。
二人はそろって同じ進学校に合格し高校生活を始める。
そして家族もそれぞれの道を歩き始め、家族は少しずつ形を変えていくのだった・・・・・・。
瀬尾まいこの小説の映画化だが自分は未読。
ちなみに公開初日に観にいったのだが、劇場は自分を含めて6人。
間違いなく興行的には大失敗だろう。
思いっきり問題を抱えている家族の話なのだが、映画を観ている分にはそれを感じない。
それは荒んだ家庭崩壊ではなく、家族へのやさしさから来るものだからだ。
不思議な映画で深刻でもないしコメディでもない。
だけど、観ていて安心感がある。
しかし何よりも佐和子と大浦の恋愛模様の描き方が観ていて気持ちよく、すっかりやさぐれた自分には眩しい。
ここらへんは岩井俊二の「Love Letter」の中学生のパートを思わせるものがある。
二人の関係も最後あたりが韓国映画みたいなベタな展開にならなくて安心した。
ここ最近、さわやか系の恋愛物を観たことがないので嬉しい限り。
正直、「クリスマスの宣言」の話はちょっと泣けたよ。
佐和子役の北乃きい(B80-W58-H81)はミスマガジン2005のグランプリを獲得しており「少年マガジン」や「ヤングマガジン」のグラビアで時々登場し、どちらかといえばロリ部門担当か?
大浦役の勝地涼もいい味を出しており、実はこの二人はナイスキャスティングなのだが、この他に、狂言回し的な存在で佐和子の兄の恋人役を演じるさくら(B83-W58-H86)にも注目しておきたい。
監督は「ご存知! ふんどし頭巾」や「仮面学園」の小松隆志。
ラストにミスチルの歌が流れるのだけど、確かに映画の内容と合っていると思うのだけど、その後にまたエンドロールがあるのは、ちょっと長すぎ!
歌に合わせてエンドロールでもいいと思うし、個人的にはミスチルの歌はいらないと思うのだけど、色々と大人の事情があるんだろうなあ。
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» mini review 07058「幸福な食卓」★★★★★☆☆☆☆☆ [サーカスな日々]
カテゴリ
: ドラマ
製作年
: 2006年
製作国
: 日本
時間
: 未入力
公開日
: 2007-01-27〜2007-03-16
監督
: 小松隆志
出演
: 北乃きい 勝地涼 平岡祐太 さくら 羽場裕一 石田ゆり子
「父さんは、今日で父さんを辞めようと思う」―――。始業式の朝、家族の食卓で、突然「父さん」が口にした意外な一言。佐和子の中学校生活最後の1年は、こうして始まります。中原家は、教師の「父さん」、専業主婦の「母さん」、兄... 続き
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» 意外に泣けました。。。幸福な食卓 [日々、書く、えいが、おんがく、DTM。。。]
こんばんわ、maiです。
もう、1月も半分を過ぎようとしておりますが、皆様方は、いかがお過ごしでしょうか
自分は、相変わらず、仕事、仕事、仕事をしております。
そんな中、昨日、ひさしぶりに映画の試写会に行ってきました。
主役:北乃きい
出演:勝地 涼 、平... [続きを読む]
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TBありがとう。
さわやかな恋愛、みていると気恥ずかしくなりそうなんだけど、全然ほほえましく観れました。撮りかたがうまかったんでしょうね。
投稿: kimion20002000 | 2007年7月 1日 (日) 16時51分