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2006年11月11日 (土)

「犬神家の一族」(2006年版)

Inugamike_1_1b_1  1976年の「犬神家の一族」が公開された時は物凄く盛り上がりをみせていた。
 特に佐清のマスクはかなりインパクトがあって、あっちこっちの漫画でパロディはあったし、子供はプールで逆立ちをして湖に沈んでいる青沼静馬の真似をしたりしていた。
 基本的によくある推理物のドラマや映画の定番パターンはこの映画で定番になってしまったような感じがする。
 市川崑の演出は脂がのっていたし、やはり石坂浩二の金田一耕助は絶品だった。
 それまで石坂といえばTBSドラマの「ありがとう」のイメージが強かったが、この映画の後は自分の中では石坂=金田一のイメージになってしまった。
 もちろん今の若い人には「鑑定団」の司会のイメージが強いだろう。(水戸黄門は軽く黙殺しておく)
 完全に完成している映画をリメイクすると聞いた時は1976年版を越えるのは無理だと思った。
 ところが、なんとよくよく確認すると、市川崑が監督で金田一役も石坂浩二。
 確かに他の監督で石坂以外の金田一では1976年版を越えるのは不可能という意見が出るかもしれないが、同じ監督で同じ俳優が金田一をやるとなったら話は別だ。
 おそらく違う解釈と演出はで作るのだろう。
 現在の最新技術で佐清のマスクがもっとかっこよくなるとか、青沼静馬の顔の傷がもっとリアルで気持ち悪くなるとか、湖から出ている足がもっとリアルになるとかくらいしか思えない。
 そんなわけで本編を観た。
 大野雄二の「愛のバラード」は使用されていたので安心!
 しかし、肝心の本編だが1976年版と全くかわらない。
 セリフも、演出もほとんど同じ。
 どうしてこの映画を製作するに至ったかわからないが、これだったら1976年版をデジタルリマスター版を公開しても同じである。
 むしろメインの登場人物が老けているのが悲しい。
 特に主役の石坂は走るシーンはともかくアップになると年は隠せない。
 加藤武や大滝秀治も同様。
 ここらへんは変更してもらうと違和感があるのだが、30年の歳月は大きい。
 もちろん、全て前の出演者と同じというわけにもいかない。
 珠世に松嶋菜々子(B84-W59-H88)、佐清に尾上菊之助、松子に富司純子(B83-W58-H86←「緋牡丹博徒」出演時)、竹子に松坂慶子(B83-W57-H85←「家宅の人」出演時)、梅子に萬田久子(B82-W56-H84←「夏の別れ」出演時)、はるに深田恭子(B80-W60-H88)、古舘弁護士に中村敦夫、犬神佐兵衛に仲代達矢が扮している。
 松嶋の珠世は正直ミスキャストだと思う。
 自分の中の珠世はもっと若くして莫大な財産をもらうイメージがあるので、彼女はちょっと老けすぎ。
 それに身長が大きすぎて眠らされて廃屋に連れて行かれるシーンは、運ぶ男が見ていてかわいそう。
 予告の彼女が最大の売りになっているのは抵抗があるし、あのミスリードのさせ方はあざとくていやだ。
 富司純子は物凄く良かった。
 今回、尾上菊之助との親子共演が売りなのか、松子と佐清の親子関係が丁寧に描かれている。
 松坂慶子は太りすぎで、役作りとは思えない。
 深田は明らかに時代背景の雰囲気から合わない顔なのだが、それ程重要な役でないので良しとする。
 佐清のマスクは相変わらず蒸れそうな感じだし、青沼静馬の顔は多少リアルなのだが、昔ほどのインパクトはない。
 映画のテンポは1976年のままなので、今の若い人だとダレる可能性は高い。
 それに今のサスペンス物の基本となっているものなので少し古く感じるかもしれない。
 真剣、何故リメイクされているのかがよくわからない。
 確かに市川崑は「ビルマの竪琴」をセルフリメイクしているが、あの時とは状況が違う。
 そんなことを考えていたのだが、そのうちこれはこれでありかなあと思い出してきた。
 同窓会的なノリで、1976年版と比べてみるもよし。
 落語とか伝統芸能で同じ演目をやっているけど、あれと同じ感覚と考えるしかないよなあ。
 ひょっとして、年齢的に市川崑の最終作品になる可能性も大きいが、自分は新作を期待する。
 だけど、「悪魔の手毬唄」のリメイクは勘弁してほしい。

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