「UDON」
最近、テレビ局が関係している映画は強引すぎるくらい強引な宣伝展開でブームや人気を無理無理作っているような感じがして食傷気味。
特にフジテレビ関係の映画は、その過剰さにおいては他の追随を許さないものがある。
そのフジテレビと東宝が組んで作ったのが「UDON」。
予告編の「来るでしょ~うどんブーム」という言葉は正に無理無理うどんブームを作ろうという気合が感じられる。
まあこういうのがメディアミックスなのかどうかは知らないけど、やっぱり理想としては映画のおかげでいつの間にかブームになったというのがスマートでいいよね。
正直、今年観たワースト映画である「立喰師列伝」による心の傷が癒えてないので、この映画のタイトルを聞いた時に「そばの次はうどんか」と思い、ちょっと気分がブルーになってしまった。
だけど自分はどちらかというとそばよりうどん派なので、まだ抵抗がないかな。
映画のあらすじは公式HPとかコンビににおいてある情報誌を見てもらうとして、とにかくコメディや泣かせやら、CGアニメやら色々な要素を詰め込んでおり、ちょっと説明がしにくい映画であり、超簡単に言えば「うどんを題材にした笑いあり涙ありのエンターテイメント映画」なのだけど、それだけではちょっと伝えきれないものがある。
監督は「踊る大捜査線」の本広克行。
この人の監督作品はハッタリのかませ方がうまいところで、よくよく考えてみたら何というものでもない話を壮大にもっともらしく見せている。
この映画は彼のデヴュー作である「7月7日、晴れ」の最後で町中の電気が消えるというのがあったが、あれに近い雰囲気が漂っている。
今回だって映画の中で、讃岐うどんが異常なブームを見せていくというのがあるのだが、どう考えてもそこまで大騒ぎになるとは思えない。
もちろん、これは映画の中のファンタジーで、勢いとハッタリでもっともらしく見せているのだ。
ただ、今回は映画の中だけでなく、東洋水産やローソンなどと協力して実際にもブームを起こそうとしているようだ。
今回のハッタリ演出でうまいなあと思ったのは、飛行機の窓から下を見下ろすと店にとてつもない行列ができているというもので、これって、普通ならちょっと俯瞰で行列を見せて終わるだけなのだけど、こういう見せ方は意外と思いつかないし、わざわざやらないと思う。
まあ、このシーンは前後に話の流れがあるので詳細は書かないが、きちんと話の筋に合わせた演出なのである。
映画自体は物凄くベタな展開になりそうなのだが、何とか一歩手前で踏みとどまっていると思う。
出演者はチョイ役でもやたらと豪華だし、演出も派手(大味?)なので劇場で観ても十分楽しい!
いわゆる参加型お祭り映画で大勢の中で笑ったりすることができる映画なのである。
ただ残念なことに上映時間が2時間14分でちょっと長すぎ!
この手の話は2時間以内でまとめないと結構ダレてしまう。
正直、面白いけどなくてもいいシーンも多く、特に最後のところも悪くないけど引っ張りすぎ。
だけど、DVDが出るとさらに長くなるんだろうなあ。
「サマータイムマシンブルース」の出演者も出ているので、知っていると笑えるものがある。
主演はユースケ・サンタマリア。
彼はどちらかというと脇役で光るタイプで、「交渉人 真下正義」の時は脇役が主演になった場違いな面白さがあったが、今回の映画を観る限り十分主役を張れることがわかった。
共演の小西真奈美(B80-W59-H88)はメガネっ娘ぶりが萌えなのだが、よく見ると彼女の耳って妙に大きいよね?
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