「マイアミ・バイス」
「スパイ大作戦」や「チャーリーズ・エンジェル」などTVドラマの映画化が多い昨今、とうとう「マイアミ・バイス」まで映画化!
アメリカ映画も企画がないなあと改めて実感した。
「マイアミ・バイス」は日本がバブル景気で浮かれまくっていた1980年代にテレビ東京系で火曜日の21時という時間帯に放送されていた。
何しろ全米で人気ドラマの放送だからテレビ局側だって気合の入り方が半端ではない。
ところが「マイアミ・バイス」という名前こそ聞いたことはあるが、実際にドラマを観ていたという人は少なく、よく考えればもはや外国テレビドラマが面白いという時代ではなく、多くの人はトレンディドラマを観ていたのだと思う。
刑事モノも「マイアミ・バイス」を「参考」にした「あぶない刑事」がもてはやされていた。
かくいう自分もせっせと録画はしていたが、全部観ていたわけでもない。
だけど、時々観る分にはやっぱり面白かった。
しかし、潜入捜査官の給料がいくらもらえるか知らないが、ブランド物にびっちり身を包んだ主人公達をみていると、どう考えても麻薬組織から裏金もらってるのではないかと思うのだ。
21世紀になって「マイアミ・バイス」の映画化と聞いて、あのバブリーなドラマをどうやって映画化するか興味があった。
配役はソニー・クロケット役にコリン・ファレル、リカルド・タブス役にジェイミー・フォックスが演じることはすっかり発表されているので、そんなに問題はなく、今更歳食ったドン・ジョンソンやフィリップ・マイケル・トーマスが出てきても困ってしまうのでOKだろう。
すっかりじじいになった舘ひろしと柴田恭平が出ていて痛々しい「まだまだあぶない刑事」よりは遥かにマシだ。
話は本来の彼らの仕事である潜入捜査に重点を置いており、これは原点回帰でありだと思う。
ところが全編渋く淡々と進んでいくので、派手なドンパチを期待していくと肩透かしを食らってしまう。
いやもちろん監督が「ヒート」のマイケル・マンなので最後の方に銃撃戦があるのだが、そこに至るまでが結構退屈!
自分はタブスの恋人が拉致されて救出されるくらいからが一番面白かった。
ひょっとして、ドン・ジョンソンとフィリップ・マイケル・トーマスがカメオ出演するかと思いきや、微塵も出てこなかった。(ひょっとして自分が見逃しただけ?)
あとやっぱりヤン・ハマーのテーマ音楽は使って欲しかったなあ。
というかよく考えると、今回「マイアミ・バイス」というタイトルと登場人物を使っているが、あんまり関係のないので、TVドラマを意識しすぎてみると、えらいめにあってしまうのだ。
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