2009年11月21日 (土)

「イングロリアス・バスターズ」

Ib  う~ん、前から思っていたのだけど、クエンティン・タランティーノの映画って過剰評価されていないか?
 自分は「レザボアドッグス」や「パルプ・フィクション」は面白いと思ったが、他の作品は世間が言うほど面白いと思ったことがない。
 もちろん、こんなこという自分は少数派だと思うし、かっこいい映画ファンではないと思う。
 「イングロリアス・バスターズ」もあっちこっちで大好評なので観にいったのだけど、自分的にはイマイチだった。
 ナチスに家族を殺されたユダヤ人女性と手加減なしのナチ狩りをするユダヤ系アメリカ人の特殊部隊の話で、やっていることがグロいのはOKだし、ナチが絶対的な悪だということはわかる。
 ここらへんは日本人にはわかりづらいが、欧米では極めて当然の話であろう。
 自分がタランティーノの新作を観る度に思うのは、映画に「流れ」を感じないことで、時間軸を入れ替えている「レザボアドッグス」や「パルプ・フィクション」はまだ気にならないのだが、その他の映画を観ていると、きれいに進んでいかない感じがしてならないのだ。
 あと、やりたいことはわかるのだが、すっきり昇華しきれていない感じなのだ。
 もちろん、こんなことを言っている自分は、わかっていない奴なのは重々承知だし、かっこいい映画ファンでないのはわかっているのだが、ちょっと波長が合わないのかも。
 主演はブラッド・ピット、共演にメラニー・ロラン、ダイアン・クルーガー。
 ただし群衆劇なのでブラピは厳密な意味では主演ではない。
 公開日から4日間、つまらないと感じて上映開始後1時間以内に退席した観客には観賞料金を返却するらしいが、自分はどんな映画でも最後まで観るのでダメなのだが、気分的には退席していたかも…。

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2009年11月20日 (金)

「2012」

2012  2012年、大津波や大噴火など、あらゆる天変地異が世界中で発生、次々と地球を呑み込んでいく…。
 古代マヤ人が記したマヤ暦は、2012年12月21日に、時の終末を記しているという「少年マガジン」のMMRのようなネタで作り上げたディザスターパニック映画。
 監督は当然この手の映画御用達のローランド・エメリッヒ。
 さすがはエメやん、相変わらずVFXが凄いが、人間ドラマはまるで描けていない。
 人類愛を掲げているようが、登場人物全てが独りよがりで、誰一人共感できないのが凄い。
 避難せずに残る大統領って実は職務放棄にしか見えないし、沢山の人を窮地に落し入れた家族が、自らそれを解決して英雄扱いとか、大統領付きの科学者が個室をもらって、「10人は入ることができる」と怒っていて、違うシーンでは愛する人とその部屋でよろしくやっている。
 話は突っ込みどころ満載なのだが、基本的に天変地異を見せるのが目的の映画なので、それ以外は本当にどうでもいいのだろう。
 例えるならエロビデオのドラマ部分が早送りされるのと同じようなものなのだ。
 もっとも、物凄いスペクタクルシーンなのに、緊迫感がないのが残念なところで、まあこの監督の場合は毎度のことなので、あきらめている。
 出演はジョン・キューザック、アマンダ・ピート、キウェテル・イジョフォーなど、ちょっと地味めな感じ。
 見所が特撮だけなのに、上映時間が長く、さらに地球破壊がテンコ盛りすぎて途中で慣れてしまって食傷気味になってしまうのだ。
 あと1時間短い方が色々な意味で適性でではないかと思う。

 あとmixiでコラボ企画ののミクの方舟は広告であることがわかりにくく、変な霊感商法みたいだし、勘違いする人も多いんじゃないかな?(今はどうなっているか知らないが…)

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2009年11月19日 (木)

「僕らのワンダフルデイズ」

Bokurano  ガンで余命半年と知ってしまった中年男が、高校時代の仲間とバンドを再結成しコンテストを目指す…。
 今年になってどれだけ難病物を見たことやら。
 1970年代も一時期は難病物ばかり公開されたこともあったが、今年はさらに上回っている。
 この映画もカテゴリー的にはそうなのだが、実はちょっとひねりがある。
 相変わらず余命少しの割りには妙に元気のある病人が出てくるのはお約束なのだが、この映画はそこに重点は置いてなくて、中年親父の悲哀を描いている。
 彼らは高校時代にバンドをやっていたが今はやめて、それぞれの人生を歩んでいる。
 子供との関係がうまくいってなかったり、商売の資金繰りがうまくいってなかったり、母親がぼけてきたり、色々問題を抱えている。
 よくある話だ。
 だからといって、高校時代が人生のピークというわけでもない。
 まあそれ以上に中年は体にガタが来始める頃なので、主人公が病気が発覚して落ち込んでいるのは、他人事ではないので笑えない。
 中年の人生が先が見えかけているのと、高校時代の子供の時代の終わりがシンクロしていることがわかると、この映画の面白さがわかるのだが、ここらへんは、若い人だと若干解り辛いかもしれない。
 もっともそれをわからせるのが演出の腕なんだけどね。
 出演は竹中直人、宅麻伸、斉藤暁、段田安則など全く若者相手にしていないキャスティング。
 いつもくどい演技の竹中だが、今回は控えめ。
 さらにミュージシャンの稲垣潤一が出演しているが、これが異常な浮きっぷりなのだが、これはもう演出で狙ったとしか思えない。
 監督は星田良子。
 難病物ではなく、中年青春映画として観ればそれなりに面白い!

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2009年11月18日 (水)

「母なる証明」

Hahanonnkidane  早くに夫を亡くし、子供のような純粋無垢な心を持つ一人息子を育てる母親。
 ある日、街で女子高生が惨殺される事件が起こり、事件の解決を急ぐ警察は、乏しい物証で息子が犯人と決めつけてしまう。
 母は自分の手で真犯人を捜し出し、息子の無実を証明しようとするのだが…。
 ベタな話が多い韓国映画の中で、いやもっというと今年観た映画の中では上位に来るであろう傑作!
 最初、一緒に添い寝するような母と子供の関係には、ちょっとドン引きだった。
 いや、母親がエロビデオの義母物に出てくるような風間ゆみ(B93-W65-H90)みたいな人だったらいざしらず、「少林老女」の 浅見千代子の延長線上にあるような感じのおばさんだからだ。
 ところが、物語が進んでいくとその過剰というべき愛情の理由がわかってくる。
 だからこそ、息子の無実を証明しようとするのだ。
 前から言っているが、映画は登場人物を動かす何が何でもの度合いが高ければ高い程面白いのだが、この映画はその度合いがあまりにも高い。
 それでいて、実は息子が犯人ではないかというような状況も出てきて最後まで気が抜けない。
 監督は「グエムル -漢江の怪物-」のポン・ジュノ。
 出演は息子役には兵役後の復帰第1作となるウォンビン。
 また、子供を何があっても守り抜こうとするハッスル母ちゃんを演じているのは、山岡久乃と絵沢萠子を足して2で割ったような顔のキム・ヘジャ。
 何げない箇所でホラー映画のように驚かされるところもあり、見終わった後は結構心地よい疲れが出てしまう。
 ところが、人によって色々な解釈ができてしまうとう奥の深さがあり、色々な意味で手に汗握ってしまうのだ。

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2009年11月17日 (火)

「笑う警官」

Waraukeikan  北海道を舞台に、女性警察官変死事件の犯人に仕立て上げられた仲間の無実を証明しようと奮闘する刑事たちが、調査していくうちに警察の暗部を知っていく…。
 原作は北海道警察の汚職事件をヒントに佐々木譲が書き下ろした小説らしいが自分は未読。
 BGMにジャズが流れ、かっこいいセリフが飛び交う。
 おしゃれなバーを中心に舞台劇のような展開。
 しかし、これらが見事に裏目に出てしまい、緊迫感はないし、ただでさえ数人の刑事で14時間以内に真実をつきとめるという無理な設定なのに、さらにリアリティをなくしている。
 これはもう演出力の不足としかいいようがないのだ。
 出演は大森南朋、松雪泰子(B80-W54-H84)、宮迫博之、大友康平、忍成修吾など芸達者が揃っているのに、完全に彼らの無駄遣い状態!
 そして、エンディングが今更ながらのホイットニー・ヒューストン。
 いや悪くないんだけど、ど~しても「ボディガード」のイメージがつきまとうんだよね。
 監督の角川春樹は「150万人動員しなかったら映画をやめる」と言っているらしいが、相変わらずの大風呂敷ぶりは健在で、こういう人は映画業界には1人くらい必要なので、これからも色々な意味で話題を提供してほしい。

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2009年11月16日 (月)

「ゼロの焦点」

Zero  いやはや、面白さがゼロの頂点だよ。
 松本清張生誕100年記念作品。
 昭和30年代初頭、結婚式から七日後に夫の謎の失踪をきっかけに不可解な連続殺人事件に巻き込まれていく若妻が、やがて隠された衝撃の真実に直面していく…。
 妙にテンポが悪く間延びするので、上映時間が131分がとてつもなく長く感じる。
 そしてさらに観ていて違和感を感じる。
 それはおそらく、松本清張の小説がその時代を反映したものであり、今の時代に映像化する場合は、その状況を踏まえて今でも共感できるように昇華するべきなのだが、この映画はそれができていない。
 だから、物語の重要な部分が大変時代錯誤に感じられるのだ。
 主演の若妻が途中で何故か名探偵になっていくのだが、そこに至るまでや事件を追求する理由が描き切れていないので、彼女の動きに説得力がない。
 また、劇中の歌の使い方があまりにも陳腐であり、途中で歌詞の字幕が出てきたのはかなり浮き上がっている。
 主演の広末涼子(B80-W58-H86)は、この映画では完全にミスキャスト。
 彼女の甘えた声が見事裏目に出てしまった。
 というか、どちらかというと中谷美紀(B85-W58-H87)が主演に見える。
 木村多江(B84-W59-H87)はまあOKかなあ。
 監督の犬童一心って結構微妙な作品が多いのだが、この手の大作はきついのかなあ。
 あと、宣伝で広末のことをアカデミー賞女優と言っているが、作品がもらっただけで、彼女のそのものは別に何ももらっていないんだけどはずなんだけど…。

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2009年11月15日 (日)

「なくもんか」

Nakumonka  父親に捨てられ、それでも笑顔を絶やさずに生きてきた兄と母親の死んだ後イジメられないよう、お笑いを頼りに生きてきた弟。
 そんな生き別れの兄弟と、妙に複雑な家族の物語。
 「舞妓 Haaaan!!!」の監督・水田伸生、脚本・宮藤官九郎、主演・阿部サダヲの3人による下町人情コメディ。
 脚本がクドカンなので相変わらず小ネタ満載!
 すいません、初っ端の楳図かずお先生ネタで笑ってしまいました~。
 でも、そこだけで、全体的に面白い要素はテンコ盛りなのに、ほとんど不発状態で終わっている。
 この手の話は100分前後が手頃なのに、どういうわけか134分も上映時間がある。
 阿部サダヲのハイテンションは面白いが長時間だと食傷気味になって疲れてしまう。
 いや、そもそもこれだけ長い上映時間の割りには物凄く中途半端で、例えばオカマのエピソードなど理由が明確になっていないし、最後の漫才も間延びしすぎ。
 それでいて、あのラストもなあ。
 どちらかというと映画というよりテレビドラマのような構築の仕方なのだ。
 泣かせようとしているところが、あまりにも露骨すぎて冷めてしまう。
 これでは「なくもんか」ではなく、「なけるのか?」になってしまうのだ。
 出演は生き別れの弟役に瑛太、シングルマザーという実生活とシンクロしすぎの役に竹内結子(B80-W60-H82)。
 大変惜しい映画だが、意外に「金曜ロードショー」の2時間枠に収まるように編集したらもっと面白くなるかも!

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2009年11月14日 (土)

「PUSH 光と闇の能力者」

Push  念動力や予知能力の超能力を持つ者たちが、600万ドルのケースとそれを持つ女性を巡って、世界中の能力者たちを監視する極秘政府機関と壮絶な戦いを繰り広げる超能力アクション・サスペンス。
 超能力物というと「X-MEN」や「HEROES」が有名だが、この映画もVFXを駆使したサイキックバトルが見所…のはずなのだが、やはり最大の見所は「宇宙戦争」のダコタ・ファニングだろう。
 今や子供から大人になる一歩手前という貴重な時期を大きなスクリーンで確認できることは嬉しいかぎりだ。
 安達祐実(B81-W57-H82)を思わせるところもあるが、子役からスタートしていると、あんな感じになるのか?
 話は目茶苦茶面白いわけでもなくツッコミ所満載だが、撮影と編集のやり方は面白いので、それとダコタちゃんだけ見てればいいか。
 しかし、超能力も細分化されすぎてよくわからないし、超能力を視覚的にうまく見せていないのが残念!
 出演は、ダコタ・ファニングの他にカミーラ・ベル、ジャイモン・フンスー等。
 監督はのポール・マクギガ。
 続編を意識したような終わり方だが、本国であまり当たらなかったらしいんよね~。

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2009年11月13日 (金)

「ホワイトアウト」

Whiteout  ダムの爆破をネタに政府に50億円の要求を突きつけるテロリストたち。
 仲間と下流に住む住民を守るため、男はたった一人でテロリストに闘いを挑む…。
 日本で「ダイ・ハード」をやってみました~という心意気は買うのだが、普通のダムの職員がテロリスト相手に奮闘するだけのもっともらしさが乏しく、また普通の人の設定なのに織田裕ニをかっこよく見せなくてはならないのか、時々必要以上に超人ぶりを見せることがあり、人物像の設定がぶれているところもあったりする。
 敵役の佐藤浩市はハマリ役で、まあこの人何をしてもそつなくこなしてしまうんだけどね…ってそれは日本映画の「ホワイトアウト」やがなあ。
 あ~前フリ長っ!
 こんなどうしようもないこと書くためにDVD借りちゃったよ(笑)
 おそらく、ほとんどの映画ファンがこのネタをぶちかましてくれるんだろうなあ。
 そんなわけで、ケイト・ベッキンセイル主演、ドミニク・セナ監督の「ホワイトアウト」。
 南極で最初の殺人事件を捜査する女性捜査官の話だ。
 南極というと、ついつい「南極料理人」を思い出すのだが、あれがこじんまりとした数人の男しかいないのに、この映画の南極基地は物凄く大きな施設で、人も沢山いて、なんと女性もいる。
 「南極料理人」とは場所が違うとはいえ、さすがアメリカの南極観測所!
 装備を間違えると命にかかわるという地球規模の密室で、謎の荷物、謎の死体、殺人鬼…という盛り上がる要素を揃えながら全く生かしきれない悲しさ。
 いや自分はエイリアンとか怪物が出てくる話だと思っていたので、サスペンス物として気分を修正したのだが、それでもトホホな展開で、殺人鬼の正体も早々にわかるし、この手の毎度お馴染みの黒幕というか意外な人が意外な正体というのも、あまりにも登場人物が少ないのですぐわかってしまう。
 それに極寒の地なのに、主人公の手の凍傷とすぐに凍りつくコーヒー以外寒さを感じさせないのも辛い。
 というか、タイトルのホワイトアウトって話的にあまり関係ないんよね~。

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2009年11月12日 (木)

「大洗にも星はふるなり」

Ooarai  憧れの女性からクリスマスイヴに会いたいという手紙をもらって、真冬の海の家に来たら自分を含めて6人の男がいた。
 彼女の真意は?
 海の家の撤去を求める弁護士も現われて、誰が彼女の本命かを決める展開になっていく…。
 「キサラギ」と同じように密室劇に近い話で、海の家を中心に極めて演劇的に話が進んでいく。
 時々あまりにも演劇的なノリが鼻につくものの、各登場人物のキャラが立ちまくっているので大変面白い!
 何故ヒロインが男たちを呼び出したのかという謎を中心に、いかに自分が愛されているかを語る男たちの妄想ぶりが面白い。
 さらに真冬の海の家というシュールな場所も良い。
 出演は 山田孝之、山本裕典、ムロツヨシ、小柳友、白石隼也、安田顕、佐藤二朗。
 その中でも山田の壊れっぷりが面白く、さらに冷静沈着だが笑える弁護士役の安田顕も良し!
 佐藤二朗は「幼獣マメシバ」の怪演のインパクトが強すぎて、この映画ではまだまだ薄い。
 監督は福田雄一。
 ヒロイン役の戸田恵利香(B75-W56-H78)は顔出しせずに、想像におまかせがいいのだが、そうなると映画の売りが一つなくなるし、やっぱ男だらけの映画では商業的にダメなんだろうなあ。

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